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「聖地」とは何か~3大宗教の聖地エルサレムとマチュ・ピチュ

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先人は、独特かつ強力なパワーを有する場所を「聖地」と呼び、その後聖地は、特別なキーワードとしてだけではなく、「○○の聖地」という使われ方をされるほど、ポピュラーな言葉として定着してきました。しかし、「聖地」がもともと持っていたパワーの源は、実は「場所」に宿っている、と考えられないでしょうか。

こんにち、各国が競って申請している「世界遺産」を見ても然り、アニメのモデル地を聖地化することが多いことも然りで、聖地は人間の耳目を集めるべき「何か」を、その土地自体に持ち合わせている、と考えられます。

ここでは、聖地の中でも代表的な場所のひとつである「マチュ・ピチュ」について、解説していきます。

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聖地エルサレムが示すもの

マチュ・ピチュの話題に触れる前に、今一度聖地というキーワードを考えてみます。

世界でもっとも有名な聖地のひとつに、「エルサレム」があります。地理的には、イスラエルの東部のパレスチナ自治区にあるおよそ125平方キロメートル程度の土地です。東京都23区が619平方キロメートル、横浜市が437平方キロメートルですから、それらの土地の半分以下の規模であり、関東圏の都市でいうと川崎市が142平方キロメートルですから、規模的にはこれくらいの一見何の変哲もないただの土地である、と考えて良さそうです。
さらに、厳密な意味での「聖地」に限定すると、わずか1キロ平方メートルの小さな土地を指している、というのが一般的な見方です。

この小さな土地がしかし、気の遠くなるような年月の間、聖地として語り継がれ続けているのです。
現代においては、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教という大きな3つの宗教の聖地としてよく知られていますが、一説によると、かつては数十、数百の宗教が、エルサレムを聖地にしていた、ともいわれています。

 

3大宗教の祖は同じ

なぜエルサレムの地がこれほどまでにあがめられているのか。ひとつは、先に述べた3つの世界的に巨大な宗教の祖、つまり発祥の根っこが「天地創造の唯一神」であることで共通していて、エルサレムはその象徴とされている、とのことです。

しかし、それぞれあがめている神の名前や神が体験してきたとされる出来事も微妙に異なっていて、聖地は同じでも、こんにちに至るまであらゆる紛争の原点となっていることも事実です。

このように、考え方も人種も、さらには時代をも異なる人々の思いや経験が、何多重にも重なることになったことの原因は、人間の思惑だけではないことは明らかです。

聖地は、もともと土地自体が何らかのパワーを有していて、後付けで人間の思いや政治が引き付けられた、と考える方が自然です。そういった意味で、土地自体に意味をもたせる世界遺産が後付けで申請され続けているのも、うなづけるところです。そういった土地のひとつが、マチュ・ピチュなのです。

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カテゴリ: その他

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