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ゲシュタルト崩壊の具体例。日本ではいつ頃から知られている?

ゲシュタルト崩壊

「ゲシュタルト」とは、ドイツ語で「まとまったもの、塊」などといったニュアンスを伝える言葉なのですが、巷でよく聞く「ゲシュタルト崩壊」というキーワードは、その塊が、なんらかのきっかけをもって突然、または徐々に壊れていく、つまり「崩壊していく」ことをあらわす言葉です。
ゲシュタルト崩壊は、主に視覚的な現象を指していることが多いようなのですが、聴覚や皮膚感覚などでも起こりうる、とのことです。

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ひらがなや漢字でよく起こる現象

視覚的な「ゲシュタルト崩壊」としてでよく例にあげられるのが、漢字やひらがなです。
漢字やひらがなはもともと何らかの意味や五十音の構成要素など、立ち位置を持っている文字の組み合わせであることが多く、それを視覚的にとらえた時の状態によって、組み合わせて構成されている漢字やひらがなではなく、その文字のパーツ、構成要素のほうに意識が行ってしまい、もともと意味を持つほうのパーツにしか意識が向かなくなっていく、というものです。

 
たとえば「公園」という文字がどうしても「ハム園」に思えたり、「鮭」という漢字が連続して書かれていた場合、最初はしっかり認識していた「鮭」という漢字の信ぴょう性(本当に鮭はこの漢字だったか否か)の認識が失われていく、ということがあります。

 

 

聴覚の場合のゲシュタルト崩壊

視覚的なゲシュタルトとは、「文字や漢字、顔などの対象物を認識する際に、ひとめでそれが何なのかを認識することができる」のが通常の状態、つまり「ゲシュタルトな状態」なのですが、連続して注視していくうちに「全体感としてその対象物がなんであったかを忘れてしまう」、または「違うもののように思えてきてしまう」という現象です。

 
日本では2002年頃からTVで放送していたバラエティ番組である「トリビアの泉」で取り上げられた以後に、かなり広範囲に広まったキーワードであるといわれていますが、実は聴覚や顔認識、皮膚感覚においてもゲシュタルト崩壊は起こりうるものなのです。

 
そもそも人間が認知する行為の軸として「ゲシュタルト」という概念が生み出されたことがあるのですが、この軸は、とある脳の働きを使って意識的思考的に構成され、安定しているものであるので、大前提の認識軸がぶれたときに、聴覚野皮膚感覚においても、ゲシュタルト崩壊が起こってしまうのです。
人間の耳に聞こえてくるあらゆる音、たとえば音楽、自然の音などは、複数の構成要素を持つ者が大半なのですが、このあたりにゲシュタルト崩壊と認識の関係性が隠されていそうです。

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カテゴリ: その他

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