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ゲシュタルト崩壊のメカニズムは解明されていない?

ゲシュタルト崩壊

視覚だけではなく、聴覚や皮膚感覚にも影響をおよぼすという「ゲシュタルト崩壊」という現象は、人間の判断基準を変化させたり、大枠では変化させなくても、一時的に価値観が変貌したり、予定行動などの「やろうとしていたこと」が消滅、崩壊し、わけがわからなくなったり、パニックに陥ったりする可能性を示唆するもの、という見方もできます。
こう考えると「ゲシュタルト崩壊」は、ただの錯覚であるだけではなく、なにやら危険なウィルスや病原体的な位置付けもありそうに思われるのですが、実際のところはどのようなものなのでしょうか。

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高次な認知情報処理過程で生じる?

人間にこの「ゲシュタルト崩壊」という、錯覚にも似た現象が起こるメカニズムや真相は、実はまだ明確には解明されていません。
現時点でわかっていることは、「ゲシュタルト崩壊」として説明されているような「全体感の突然(または徐々に)の消失、崩壊」といった認知系の変化は、人間にとって確実に存在している感覚であるということ、そしてそれは視覚のみが作用して起こることではなく、聴覚や嗅覚、皮膚感覚といった五感全体が発生起因の要素として考えられることなど、判明していることは大変少ない状態です。

 
大変身近な例でいえば、「公園」という漢字が、あるときなぜか「ハム園」にしか見えない、またはそのように思えて仕方がない、という体験をした方もいらっしゃるかと思います。

 
これは、人間のパーツの疲労や寝不足などが原因で起こる事象の領域での「誤認識」ではなく、脳医学的にはもっと高次の認知情報処理過程において生じる事象である、とされています。

 

 

意識的にも起こすことができる「ゲシュタルト崩壊」

疲労などの肉体的なところに起因しない根拠として、疲労していない時にも起こりうることや、意識的に「ゲシュタルト崩壊」的な意識を作り出すことができることなどがあげられます。

 
たとえば対象物をじっと見たり、文章の意味を深読みして考えるなどしている場合、文章の意味だけではなく、文字や挿絵、それらを認識するための思考までもが、通常とは違った状態にまで変化するがあるかと思いますが、これらは多分に思弁的な精神状態になった場合や、心配事を抱えている時や、真剣に考えなければならないことが多重に起こっている時などにもしばしば起こります。

 
これらが故に、「ゲシュタルト崩壊」は、肉体的物理的に起こるという疲労を含めたいわゆる「高次ではない認識情報処理時」には起こらず、思考の組み合わせや多重なマルチ分析など、「高次の処理情報過程においてのみ起こる」とされているのです。

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カテゴリ: その他

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