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ブラックホールの構成要素の検証が遅々として進まない理由

火星
 
理論的には「存在している」とされているものの、物理的には全貌を捉え切れていない存在であるブラックホールは、その存在を擁している宇宙自体の全貌が現代の人類には完全には把握できていないことを含めて、まだまだ研究余地のある事象であるといえます。

UFOや心霊といった一般的には完全な「オカルト事象」とされている事象群と比較すると、相対性理論を発見した高名な物理学者であるアインシュタインや、その後1世紀以上にわたって多くの科学者や天文学者などの有識者によって研究が進められてきたというある種の「学術的数学的な権威付け」も手伝って、ブラックホールの存在を真っ向否定する人はごくまれにしか存在していません。しかしブラックホールの検証はまだまだ進んでいないのが実情なのです。

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検証には巨大な質量の物質が必要

ブラックホールの実在検証、もう少し踏み込んで述べると「ブラックホール発生の大きな構成要素のひとつである重力による裏付け」が、相対性理論発見から100年以上たっても未だ進んでいない最大の理由は、「検証をするために必要な巨大な質量の物質や、それにより発生する重力の再現が困難である」ことがあげられます。

物理的な検証の前提となる理論的な説明においては、「事象の地平面」が重要な要素になります。「事象の地平面」とは、相対性理論の中で説明されている概念のひとつで、「情報の伝達は、基本的に光や電磁波によってもたらされるが、重力および重力に関連する波動が光の速度を超えた場合、情報伝達(や物理的な原則の実現)が不可能になる領域が出現する」ことを意味しています。

端的にいえば、重力が大きすぎて光速を超えてしまい、光速を超えることで肉眼や望遠鏡などで視覚的にとらえることのできない領域が出現するということを示しています。

このメカニズムが、ブラックホールについての物理的な実在検証を阻んでいるのです。

 

宇宙規模の実験場があれば証明できる?

今後もし、宇宙規模の巨大な質量を扱えるような環境を作り出すことができれば、ブラックホールの実在検証は、もっと進むことでしょう。さらにいえば、天体観測や各種波動の検知によって、宇宙で起こっている「ブラックホール発生の予兆や発生時の状況」を捉えることができれば、事前に検証の準備をおこなったうえ、実際に検証することも可能となります。

ブラックホール発生の構成要素のひとつとされる、事象の地平面の近くで起きている「降着流」と呼ばれる重力の流れが生じる際に発生する電磁波は、特殊で科学的な望遠鏡で捉えることも可能であるといわれています。

ブラックホールの謎は、かなり遅いスピードではありますが、少しずつ進んでいるのです。

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カテゴリ: その他

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