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星の寿命とブラックホール誕生との深い関係

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ブラックホールと「恒星の寿命」は、そのメカニズムにおいて、切っても切れないものであるということは、物理学の世界でも天文学の世界でも理論的に説明がなされています。

夜空に輝いている星は太陽よりもずっと遠いところにあるか太陽よりもずっと小さいため、小さい光のつぶに見えるのですが、実はどの星もその中心部で核融合反応を起こしていて、そのせいで光を放っているのです。核融合を起こさなくなった恒星がブラックホール化するのです。

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星が輝くための燃料

「恒星の寿命」は核融合がなされなくなったときに起こりますが、恒星がもつ「バランス」、いいかえれば重力も、中心部の核融合によって保たれています。

核融合反応の活動は恒星に存在している水素が燃料となっているといわれていますが、水素がなくなると核融合もなされなくなり、恒星が寿命を迎える、つまり「星が死ぬ」という状態になるわけです。

太陽系の恒星である太陽は、学術的な計算によれば既におよそ45億年も核融合を続けていて、あと50億年程度で、燃料を使い切るだろうといわれています。

 

星の誕生とブラックホール

また、恒星の寿命によってブラックホール化が必ずなされるかというと、そうではありません。ブラックホールとなるかそれ以外の何かになるのかは、恒星の大きさに依存します。

たとえば太陽の大きさの10倍の恒星があったとすると、燃料である水素を使い切ってしまう前に水素の燃えカスであるヘリウムや炭素、酸素などが許容量を超えてたまってしまい、燃えカスの重さを支えきれなくなった恒星は大爆発を起こします。

この事象は「超新星爆発」と呼ばれていますが、これが起きると天体は中性子星とブラックホールの二種類のいずれかに変化します。

吹き飛ばされた星は水素などの物質に分解されますが、これらがまた寄り集まることで新しい星が出来上がっていきます。こういった形で、宇宙は維持されているのです。

 

ブラックホールのもとは星の死

いずれにせよ、恒星が寿命を迎えて、もとの大きさを維持できずに凝縮されるか大爆発を起こして姿を変えるかしてブラックホールが発生するわけです。

つまり「ブラックホールがなぜできるのか」というクエッションに対するアンサーは、「星の死」という、非常に物理的で自然の摂理に沿った結論であり、逆に言えば、宇宙という存在において抗いようのない事象であるといえそうです。

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カテゴリ: その他

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