見たい夢を見る準備は「良い睡眠」?良い睡眠をとる方法
睡眠や夢が、人間の生命活動において、非常に重要な意味を持っていることは、過去におこなわれたマウスによる実験や、犬を使った実験(いずれも強制的に眠らせないようにした時の影響を見る実験だった、とのことです)などで、既に判明しているところです。
睡眠をとらないと、人間を含む動物は、いずれは死んでしまうことがわかっています。
ただし、睡眠をとらなくとも、脳を除く肉体は、損傷を受けないのですが、人間の器官の中で唯一、脳だけは、睡眠をとることによってのみ休ませることができるようです。
「良い夢を見る」ためには、まずは「良い睡眠」というものを考える必要がありそうです。
マウスや犬の死因は「脳の損傷」?
先ほどお話した動物実験で判明したことのひとつに、「肉体は、睡眠をとらなくとも、大きな影響を受けない」という事実があります。
睡眠をとらないことで、脳以外の機能、たとえば筋肉組織などは、大きなダメージを受けたり、関連性が認めらたりはしませんでした。
考えてみれば、山登りや、激しい運動をした場合、必ずしも眠らなくとも、横になったりじっとしたりしていれば、肉体はある程度回復するものです。
しかし、脳だけは、「睡眠をとらなくとも回復する」というわけにはいかないようです。
具体的に説明すると、脳にはさまざまな情報を伝達したり、処理したりするための機能があり、それらを支える神経細胞(ニューロンと呼ばれます)を無数に備えているのですが、神経細胞は、ただ横になるだけでは、回復することはありません。
神経細胞の回復には睡眠は不可欠であり、先に述べた実験でのマウスや犬の死因は、「脳を巡る神経細胞の劣化が原因」、いわば「脳の損傷が原因」であった、とのことです。
「寝る子は育つ」の信ぴょう性
良く知られることわざに「寝る子は育つ」というものがありますが、これはある意味正しいものです。
このことわざの信ぴょう性としては、大きくふたつの根拠があります。
ひとつは、脳の回復によって、記憶や認識などの脳の機能がリフレッシュされ、多くの知識を身に着けることが可能になる、というものです。
もうひとつは、成長ホルモンの分泌です。子供のころは、大人と比較すると、非常に多くの成長ホルモンの分泌がある、といわれています(大人になってもばたっと止まるものではありません)。
成長ホルモンには、「新陳代謝を活発にする」という働きがあるようで、肉体的な傷を治したり、肌を荒れた状態から回復させる、といった効用がある、とのことです。
「良い睡眠」とは、こういった効用をより引き出すことのできる睡眠を目指すことなのです。