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「神話」とは何か。欧州や日本に伝わる神話の原点を考える

刀剣伝説
 
「神話」というキーワードは、日本において、しばしば複数の意味合いで使用されることがあります。

ギリシャ神話が基となっているといわれる「パンドラの箱」という表現や、非常に信頼性の高い状態を指している「安全神話」という表現など、長く多くの人々に信じられている事象や、ベースになっている事象がわからない(「パンドラの箱」のように、もともと何の意味を持つのかがわからないようなキーワードを含んでいる)ところで使われていることが見受けられます。

しかし、神話というものは本来、歴史の古い言い伝えであったり、現代の文化を育んできた、世界各地の伝承の物語であったり、という意味合いを持ったものです。

ここでは、北欧神話に登場するラグナロクというキーワードにフォーカスして、世界各国の神話や、ラグナロクを擁する北欧神話の成り立ちなどを解説していきます。

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神話はどれくらい古いものなのか

そもそも世界各地で伝えられている神話とは、「真実の物語」として伝承されていることが多く、その歴史は、ベースが非常に古い場合でも、長い年月をかけて、エピソードを追加されたり、逆にそぎ落として洗練されていたりと、形を変えつつ、基本的本質的なところは変わらないまま、現代に伝わっていることが多いようです。

また、神話の特質として、現在主流となっているような大宗教と結び付けられて伝承され続けているような例も多く、例えばキリスト教における旧約聖書や新約聖書は、(真偽や信者の思いはともかく)半ば神話の世界として描かれているようなところも数多く見受けられます(奇跡や超常現象、大規模な自然現象といった描写が該当します)。

キリスト教における旧約聖書の場合、ベースはユダヤ教の聖典として、紀元前5世紀から4世紀頃に書かれ始めたもの、と言われています。しかし、ユダヤ教自体は、さらに昔の紀元前13世紀頃から存在していた、とする説が有力です。

これは、神話のベースとなる事象の歴史の長さと、神話として成立する時期が数百年違うケースがある、ということを示しています。

 

日本の神話の原点は古事記や日本書紀?

日本の神話の場合には、ベースとなる事象は『古事記』や『日本書』といったような、7~8世紀頃に著された文書が該当しているようです。

日本において古事記以前に既に「八百万の神」といった宗教観は存在していて、仏教の広まりと合わせて文書化され、その後神話として定着していったようです。

このあたりは、ユダヤ教とキリスト教の関係に酷似しています。北欧神話におけるラグナロクも、やはり歴史と宗教が関係しているのでしょうか。

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カテゴリ: その他

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