【アカシックレコード】アトランティス大陸の聖典を手に入れられた?
神智学の創始者のひとりである、ロシア出身のヘレナ・ペトロヴナ・ブラヴァツキーは、太古の昔に海中に沈んだという伝説の大陸、アトランティスの聖典(「ジャーンの書」と名付けられています)を、「アカシックレコードから手に入れることができた」、と話していた、といいます。
彼女の人物像は?
彼女の生涯には多くの謎があり、アトランティスの件を含めて荒唐無稽な根拠に薄い発言も数多くおこなっていることもあり、その正体や評価は未だに定まっていないようなのですが、19世紀当時、既に多くの民衆の知的好奇心や興味の対象となっていたアトランティスの聖典である「ジャーンの書」をアカシックレコードから入手し、その後ブラヴァツキーを含めた何人かの創始者によって世に出た「神智学協会」という神秘思想団体の大きなトピックとして、世界中(特にアメリカやヨーロッパ)に浸透していきました。
世界の宗教や神秘思想をミックスした教義
アカシックレコードの発案者といわれる、ブラヴァツキーが主導した神智学協会は、キリスト教や仏教、ヒンドゥー教、さらには古代エジプト宗教など、古今東西のさまざまな宗教や、世界中に存在している数々の神秘思想を取り入れて、それらを統合、再構築・ミックスしたような思想を持っていた、とされています。
神智学は、キリスト教会の教義に批判的な人々だけではなく、一般的な民衆や、のちに活躍する多くの芸術家にも影響を与えています。
また、神智学の特色として、単なる神秘思想にとどまらず、仮説検証を丹念に積み上げる「科学的なアプローチ」もとっていたといい、むしろ「宗教団体ではなく、神聖な知識や化学を重視する団体である」、との見解も示していたようで、そんな中で提唱された「アトランティスの聖典=ジャーンの書の証跡が、アカシックレコードに残されている」という説は、相応に大きな反響を呼びました。
ルドルフ・シュタイナーもアトランティスに触れている
神智学協会の関係者でもうひとり、オーストリアのルドルフ・シュタイナーという人物も、アトランティス大陸とアカシックレコードについて言及しています。
彼は、レムリア大陸という別の太古の陸地についての見解も発信していて、その根拠はいずれもアカシックレコードに求める、といった論法であったようです。
アカシックレコードの実在の根拠を示すことができなければ、アトランティスの実在の証明もまた困難であるように考えられますが、アカシックレコードの実在も、完全に否定されているものでもありませんので、まだまだ検証が必要である、と思われます。