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錬金術との関係はタブーだった?アイザック・ニュートンの謎

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1982年設立のアメリカはフィラデルフィアのNPO、化学遺産財団が購入したという「アイザック・ニュートンの錬金術に関する写本」は、17世紀当時の錬金術師、ジョージ・スターキーによる「賢者の石の作り方」であった、といわれています。

一般的な表現が乏しい元文書に対する、物理学者アイザック・ニュートンが示した見解は、どのようなものだったのでしょうか。

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アイザック・ニュートンのタブー

アイザック・ニュートンが遺したという写本文書は、物理学者ニュートンと錬金術の関連性を示す、歴史的に重要な文書であるにもかかわらず、1936年に、オークションでわずか9,000ポンド程度(日本円で130万円程度)で取引されています。

このことから推測できるように、高名な物理学者であるアイザック・ニュートンと錬金術の関係性は、非常に長い期間、タブーとして取り使われてきました。ニュートンが在籍していたイングランドのケンブリッジ大学では、ニュートンと錬金術の関連を示す文書の保管を拒否してきた、とされています。

 

錬金術師は実は科学者だった?

しかし一方で、当時の錬金術師を再評価するような潮流も存在し、この説では「錬金術が実は機密事項を含んだ、現実的な科学技術であった可能性がある」としていて、それが故にニュートンが錬金術に接近したのではないか、という見方もあります。

錬金術関連の文書では、ジョージ・スターキーの文書にもみられるとおり、暗号のような記載方法がとられていることが多く、そのまま読むというアプローチ以上の解釈が求められます。

この文書では、ニュートンが錬金術の中核に位置する「賢者の石の作り方」という謎に、物理や科学の知識を駆使して真っ向から挑んだ痕跡を見ることができます。

 

ニュートンと錬金術師は協力関係にあった?

文書の一部は解読されていて、その中で「水銀を蒸留したあと、金と一緒に加熱する」という記載が何度も繰り返されている、といいます。真偽はともかく、「卑金属を貴金属へ変換する」という過程の中で、水銀が重要な物質として取り扱われていることが推測されます。

また、もととなったジョージ・スターキーの文書は、中世のヨーロッパで当時公にも発表されていたものだそうなのですが、ニュートンは文書発表の前にこの文書を入手している形跡があります。このことは、当時の錬金術師と、物理学者であるニュートンとの協力関係をも暗示しているもの、と考えられます。

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カテゴリ: その他

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