> >

神秘思想カバラと「モーゼの五書」

引き寄せの法則
 
20世紀に入った1926年、中世ヨーロッパから脈々と伝えられている錬金術の技を、著書『大聖堂の秘密』の中で提唱し、今も物議をかもし続けている「最後の錬金術師」と呼ばれるフルカネリは、フランスの人物であることは知られているものの、その正体は未だに判明していません。

フルカネリは、錬金術に通じているだけではなく、カバラの奥義にも精通していた、といいます。カバラというキーワード、一般的には聞きなれない言葉なのですが、フルカネリが提唱しているカバラの世界とは、どのようなものなのでしょうか。

スポンサードリンク


 

モーゼの五書から派生

カバラとは、「モーゼの五書」という文書から派生して誕生した概念である、といわれています。「モーゼの五書」とは、キリスト教(ないしはユダヤ教)における旧約聖書に記載されている文書の一部で、最初の5つの書、とされています。トーラ、ペンタチュークなど、別の呼称も持っています。

この文書は、「モーゼの五書」という呼称を持っているものの、著者には諸説あり、モーゼが書いたものではなく、複数の著者による合成文書である、との説も存在しています(そのため、複数の呼称を持っているもの、と思われます)。

キリスト教という世界的に浸透している宗教であるが故のさまざまな見解である、ともいえるのですが、「最後の錬金術師」といわれるフルカネリが、特にこの「モーゼの五書」に着目している点は、非常に興味深いところです。

 

イスラム教でも啓典のひとつ

「モーゼの五書」は、道徳律法・司法律法・儀式律法に分けられていて、キリスト教における「イエス・キリストの十字架」は、律法の成就に関連している、といわれるほど、キリスト教と密接に関連している文書なのですが、イスラム教においても、啓典のひとつとして認識されているようです。

こんにちの世界宗教として認識されている宗教は、キリスト教、イスラム教、仏教なのですが、そのうちのふたつに関連している「モーゼの五書」に関連しているカバラという概念は、人間社会において相当に普遍的な要素を秘めている、と思われます。

歴史も古く、発祥は紀元前千年は下らないのではないか、といわれていますが、カバラに触れている主な文書としては、2世紀頃の「タルムート」や13世紀頃の「ゾバル」、他にも2~6世紀頃に編纂されたという「創造の書」などがあげられます。

文書として整合性がとられるのは西暦になってから、つまりキリストの誕生以後であるのですが、カバラの概念自体は、相当に古い時代である、と考えるのがよさそうです。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.