> >

実は大きく違う、魔術師の概念と錬金術師の概念

引き寄せの法則
 
魔術師と錬金術師は、「科学的な裏付けに乏しい」という共通点から、オカルティックな領域として考えられがちなのですが、前者は「立証できる裏付け=タネを伴ったもの」であり、後者は「タネを見つけるための仮説という側面を持っているもの」、という意味合いにおいて、本質的に大きく異なります。

現在における位置づけにおいても然りで、前者は「エンターティメントの世界」として多くの人々に承認されていますが、後者はひと昔前のダーウィンやガリレオのように、「詐欺師」や「嘘つき」といった物言いが今も付きがちな存在です。

スポンサードリンク


 

魔術は言葉の統一がなされていない?

エンターティナーとして一般に定着している魔術師ですが、実のところ、言葉の意味においての統一的な見解は、未だなされていません。

魔術師という言葉から、多くの人々が抱くイメージは、英語でいうところの「マジシャン」なのですが、西洋においては、白魔術や黒魔術といった言葉があるとおり、西洋人のもっとも大きな常識の裏付けとなっているといわれている、キリスト教の世界にも通じるような「人間の根源的な部分についてコミットする(善悪や、悪魔と天使といった概念を含む)」という側面を、今も併せ持っています。

このあたりは、かつて魔術師が「呪術師」といわれていた(もう少しいえば、「占い師」や「預言者」もかつてはそのような存在です)時代、つまりキリスト教などの大宗教の創世記に認識されていた概念が、現代にも通じる概念であり、大宗教として今も多くの人々の意識の根底に、変わらず根付いていることからも明白です。

 

日本にもあった魔術師の概念

西洋だけではなく、日本にも前述のような「魔術師」的な概念は、キリスト教が渡来する以前から存在していました。神道や陰陽(それを操る者は「陰陽師」と呼ばれていました。日本における古来の「魔術師」である、といえそうです)が該当します。

こういった側面を考えると、まったくもってエンターティメント的ではなく、むしろ宗教的な側面が大きいともいえる「魔術師」という言葉なのですが、降り幅の大きさはともかく、それでも「錬金術師」という存在とは、根本的に異なっている、と思われます。

なぜならば、魔術師が、エンターティメント的にも宗教的にも「断定的である」ことに対して、錬金術のほうは「科学的である(または「検証ありきの仮説的存在である)」からです。このため錬金術、ひいては錬金術師が唱えてきた仮説には、さまざまな種類が存在していました。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.