ブレイン・マシン・インターフェースと念力の科学的裏付け
「念力の科学的な実現形態」として、ブレイン・マシン・インターフェースは、2000年頃から次々と実用化がなされています。この状況は、ある意味「超能力としての念力を、科学的に裏付けることになること」、とも考えられます。しかし、現時点ではまだまだ改善の余地がある技術ともいえ、そのことが、逆に「人間の超能力としての念力の完成度の高さ」を物語ることにもなっています。
皮質脳波を読み取る方法
医療分野で「脳内の電気信号を読み取る技術としてのブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」として、皮質脳波(ECoG)というものがあります。これは、脳と脊髄のまわりを覆っている3層の髄膜のなかで、「外科的なアプローチをおこなううえで、人体の中では比較的安全」といえる一番外の硬膜に電極を設置して信号を読み取る方法(専門的には「侵襲式」というそうです)であるのですが、「精度の高い電気信号を読み取ることが可能」である反面、脳や脊髄の損傷や、感染症の発生などのリスクは(一番低いところを選択したとしても)高く、なおかつ人工的な物質を外科的アプローチで人体に埋め込むことで、人工物の劣化による影響も懸念されるため、まだまだ改善の余地がある、とのことです。
脳波を外から読み取る方法
リスクの高い皮質脳波の他にも、脳波(EEG)やfMRIなど、外部から脳波を測定する方法(非侵襲式といいます)も研究されていますが、皮質脳波を読み取る方法と比較すると、間に頭蓋骨や外気などを介することで「信号の精度が落ちる」とのことで、現在の主流は、神経科学と電子工学を融合させた形態である「神経工学」をベースに、侵襲式と非侵襲式のハイブリッドともいえるような方法の研究がなされている、とのことです。
超能力としての念力の精度は、現代の科学技術で実現できるレベルをはるかに超えているともいえ、超能力はおろか、存在が立証され、一般的にもよく知られている人間の基本的な機能ですら、相当に複雑なメカニズムと、とてつもない完成度を持っている、と考えられます。
臨床実験にも制限がある
こういった研究の最大のネックは、やはり「生きている人間を使って実験をおこなうには、リスクが高すぎること」ということにつきるのではないか、と思われます。世界中から報告されている念力の事例のなかで、特に目につくのが「電気ショックを受けた後に、磁石のような体質になったり、念力を操れるようになった」という例です。これらの方々は、落雷や電線との接触など、一歩間違えると亡くなっていたかもしれないような大きな電気に関する刺激を受けたことで、脳の信号が何百倍も増幅された、ということも考えられます。安全性を含めた研究環境の進化が待たれるところです。