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魂の分離…幽体離脱と幽霊になることの関係性と相違点

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幽体離脱と幽霊は、漢字や言葉が似ていること、またその概念的な位置づけに類似性が高いこと(どちらも肉体と魂の分離を前提としている)から、混同されることが多いのですが、基本的に「幽体離脱は生きている人間にのみ起こること」であり、「幽霊は死んだ人間に付随して語られること」であるところが、根本的に違っている、とも考えられます。

それではなぜ、「生きている人間から魂が分離する行為は、死んだ人間では起こり得ないのか」、つまり「物理的な事象としてはほぼ同じように見える両者が、決定的違っているのはどの部分なのか」、というところを考察していきます。

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「意識」と「魂」の違い

幽体離脱で語られるところの「魂」は、心理学や医学の世界でいわれるところの「意識」に相当するものです。これは、絶対的な存在である「自我」、つまり「自分が自分であると認識していること」と同義の言葉として語られています。

これに対して「幽霊」界隈で語られる「魂」は、あくまでも肉体に対する存在、映像やアニメなどの世界では「半透明な存在」としてよく描かれていますが、「自分が自分であるという認識」を持っていないことも少なくありません。

このことから、幽体離脱でいうところの魂とは実は「意識」であり、幽霊で語られる魂とは「肉体以外の何らかの物理的な存在(エクトプラズムなどと呼ばれることもあります)」である、といえます。

 

死んでしまえば終わり?

「意識」と「物質的な意味での魂」の違いは非常に大きく、たとえば「死んでしまえばおしまい」という表現を見てみると、この言葉の背景には、「死んでしまった後のことは誰も自分自身で語ったことがない(それこそ幽霊しか体験することができない)、自分自身が意識して確認・検証できるものではない」、という事実があることがわかります。

あくまでも自分自身が「わかっている」ことが「意識」であり、自分自身ではない客観的な存在、あくまでも仮説の域を出ていないのが「幽霊的な魂」といえそうです。

 

まだ解明されていないことが多い

幽体離脱によって肉体を離れた魂と、肉体が滅んだ後に生じるという幽霊とは、根本的に違っていることがおわかりいただけたかと思います。しかし、どちらも「現代においても科学的医学的、かつ心理学的に完全には解明されていない」こともまた事実です。

今後研究が進み、幽体離脱や幽霊の、発生や確認方法、周囲へ影響をおよぼすメカニズムなど、だれもが納得する着地点が見つかることを祈るばかりです。

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カテゴリ: その他

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