> >

サヴァン症候群:テレパシーの謎を解明する医学的アプローチ

不思議体験
 
従来「超能力の一種」として考えられてきたテレパシーは、医学的な症状として未だそのメカニズムが解明されていないという、サヴァン症候群(何らかの障害を持っている人が、ある領域、主に記憶力において、常軌を逸した能力を発揮する)の患者の症例として、報告されているようなケースがあります。近年においても、サヴァン症候群の患者が、テレパシー能力ともいえる特殊な能力を発揮しているような症例が報告されています。

スポンサードリンク


 

高機能自閉症の少年の事例

サヴァン症候群患者によるテレパシーの事例として、2015年にYOUTUBEにアップされたという動画が専門家の目に留まり、現在も研究が継続されている、アメリカはカリフォルニア州のラムセス・サングイーノ君(当時5歳)の例があります。動画では、見えないところにある数字を暗唱したり、いくつかの言語を使えたり、原子番号や元素の周期表を暗唱したり、といった、大人にも非常に困難(むしろ一般的には不可能に近い)なことを、難なくこなしている姿がおさめられています。この少年は、高機能自閉症で、なおかつサヴァン症候群患者である、とのことなのですが、母親によると、赤ん坊のときからおもちゃなどには興味を示さず、生後12ヶ月頃には読書を始めた、といいます。さらに18ヶ月頃には九九のほか、英語やスペイン語などの言語も理解できるようになった、というのです。

 

神経科学者がテレパシー能力との関連を研究中

ラムセス君の症例について、神経科学者のダイアナ・パウエルという人物が、「テレパシーとの関連性」といった切り口で、調査を継続している、とのことです。博士は、ラムセス君が高機能自閉症、かつサヴァン症候群であることで、第一原語(ラムセス君の場合は英語)がうまく使えないことと、常人には発揮できないテレパシー能力を使えることに、なんらかの因果関係があるのではないか、と考えているようで、現時点で「テレパシーの存在を確認している」、とまで言い切っています。また母親は、ラムセス君が原語を理解したり、読書ができるようになった原因について、「つけっぱなしにしていたパソコンが関係しているのではないか(つまりインターネットで学習したのではないか)」、と推測しています。

 

メカニズム解明の先にあるテレパシー

このように考えていくと、サヴァン症候群の発症やその原因、症状の進行などのメカニズムの解明が、そのままテレパシーの謎の核心にせまることになるのではないか、と推察されます。ブレイン・マシン・インターフェースに代表される「科学的工業的アプローチ」と、サヴァン症候群などの研究といった「医学的アプローチ」の両面からの探求によって、テレパシーの全貌が明らかになることに、期待したいところです。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.