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1970年代に現れたサン・ジェルマン伯爵は日本にも来ていた?


 
18世紀のヨーロッパで、錬金術師や芸術家、学者などとして活躍し、紀元前後の人物であるアレクサンダー大王や、イエス・キリストと直接会話した人物との伝説をも残しているという謎の紳士、サン・ジェルマン伯爵は、一旦死亡したとされる1784年(一説によると、1777年死亡説も存在している、とのことです)以降も、たびたび目撃談や伝言エピソードが残されています。

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近年はその消息について語られることが少なくなったサン・ジェルマン伯爵ですが、1970年代に、再び姿を現した、という逸話があります。

 

リシャール・シャンフレーという人物がサン・ジェルマンを名乗る

1972年のフランスで、ひとりの人物が「自分はサン・ジェルマン伯爵である」として、テレビ出演などの活動をおこなったそうです。

彼の名はリシャール・シャンフレーといい、サン・ジェルマン伯爵が専門としていた錬金術をテレビ番組でおこなった、とのことです。このときは、鉛を金に変えた、といいますが、科学的な根拠に乏しかったためか、史実や学術的記録としては認められなかったようです。

錬金術的な思想の延長線上にある、ニューエイジ思想や神智学の領域でもほとんど取り上げられることのない人物なのですが、彼の存在や動機は、中世ヨーロッパで活躍していたとされるサン・ジェルマン伯爵の真実を探るためのヒントがあるようにも思われます。

 

奇術に錬金術を取り入れてセレブの支持を得る

リシャール・シャンフレー氏の行動と、サン・ジェルマン伯爵の伝承には、いくつかの共通点があります。

まず、「時のセレブの支持を得た」ことです。サン・ジェルマン伯爵は、芸術的才能や教養、それに錬金術を使って、時の国王や貴族などと接点を持つに至りました。

リシャール・シャンフレー氏は、社会的にはかなり荒れた人物であったようなのですが、刑務所で錬金術とサン・ジェルマン伯爵の伝説を知って以降は、急速にサン・ジェルマン伯爵に傾倒し、奇術とも錬金術ともつかない独特のスキルを身につけ、1970年代のときのセレブ達(資産家や人気歌手、テレビ番組関係者等)の支持を得ることになり、ついには巨額の富を手にしたようです。

 

自殺によって自ら終止符を打つ

「セレブ層がオカルト的なものに惹かれる」という部分は、いつの時代も変わらない事実である、といえますが、人気者になってわずか10年後、謎の自殺を遂げた、といいます。しかし、その後も生存していた可能性が指摘されています(日本で商売をしている、との説もあります)。

真実は藪の中ですが、サン・ジェルマン伯爵の晩年や死亡時期が不明確であるように、死亡説が噂レベルで広まったところも、両者は共通しています。仮にすべて捏造であったとしても、他者を巻き込んだ時点で、オカルト的なもの以上の存在となりうることができた、という意味では、サン・ジェルマン伯爵の実像に迫ることができる手懸かりになるのではないか、といえそうです。

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カテゴリ: その他

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