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ホープダイヤモンドにまつわる呪い伝説の本質とは

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ホープダイヤモンドは、9世紀頃の発見(インドのデカン高原付近で、地元の農夫が発見したといいます)から始まり、フランス革命前夜のルイ14世、15世、16世と続く絶対君主制時代を経て、フランス革命でのルイ16世とマリー・アントワネットの公開処刑、その後ホープダイヤモンドの名称の由来となったヘンリー・フィリップ・ホープ氏とその一族の所有など、数々の「波乱のドラマ」を提供してきました。ここでは、ホープダイヤモンドの「呪いの伝説の本質」にせまっていきます。

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エピソードはカルティエ所有時代に作られた?

「ホープダイヤモンドの呪い」は、実は「カルティエが所有者となった時代の話題づくりの捏造ではないか」、との見方があります。カルティエが所有者となったのは1911年頃といわれていますが、次の所有者であるアメリカの社交界の名士であるエヴェリン・ウォルシュ・マクリーンに売却する際に、その由来を含めて、現代でいうところの「意図的に炎上させる(つまり話題作り)手法を駆使した」ふしが見受けられます。

ダイヤモンドは古今東西、貴金属界の王様であり、さらにホープダイヤモンドの金銭的価値は、数十億~数百億円ともいわれていて、一般人が手にすることができる次元を越えている、ともいえます。こういった事実を背景に、こんにちまで続くカルティエブランド、ひいてはフランスという国家的なレベルで、アメリカやその他の有力国の要人に働きかけることを目的としていたのではないか、とも考えられます。

 

人間は「呪い」や「いわくつき」に惹かれる

さらに、一見「蚊帳の外」と思われる一般人の心理状態として、ダイヤモンドやセレブにまつわる話題は、日本における週刊誌然り、欧米のパパラッチ然り、インターネットや各種SNSにおける炎上商法然りで、今も昔もなぜか多くの人々の耳目を集めることの多い、普遍的なテーマである、といえます。こういった群集心理と、各国の企業の経済的戦略的な思惑が複雑に絡み合って、ホープダイヤモンドの呪いの伝説が形成されていったのではないか、と思われます。

 

スミソニアン博物館所蔵の次はどこへ向かうのか

1950年前後のハリー・ウィンストン(カルティエと並んで、現在も最高級ジュエリーブランドとして君臨している、現役の企業です)による所有を経て、現在はアメリカのスミソニアン博物館所蔵となっているホープダイヤモンド。およそ45.5カラット、クラリティ(宝飾用のダイヤモンドの品質を評価するための国際基準)はVS1という世界的にも稀有な存在価値を保ち続ける限り、呪いの伝説を含めて、今後も私達に話題を提供しうる、ユニークな存在であり続けることは間違いなさそうです。

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カテゴリ: その他

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