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古代ギリシャの仮説メガラニカ大陸の概要(中編)

メガラニカ大陸

 

紀元前のギリシャにおいて、「知られていない南方の大陸」とされていたメガラニカ大陸(当時は「テラ・アウストラリス・インコグニタ」と呼ばれていました)は、当初のヨーロッパの人々にとって、まったくの未知の存在として、南半球に存在する「想像上の大陸」でしかありませんでした。
もともとの呼称である「テラ・アウストラリス・インコグニタ」が、メガラニカ大陸という呼称に変わったのは、15世紀頃から17世紀頃、ヨーロッパの人々(主にスペインやポルトガル)によって大規模な航海がおこなわれるようになった時期以降といわれています。
メガラニカ大陸の呼称は、当時の航海者にして探険家である、フェルディナンド・マゼランに由来している、といわれています。

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1522年に世界で初めて世界一周をおこなった

マゼランはポルトガル出身で、当時のスペイン王の命を受けて、1519年にスペインを出発し、1522年には、史上初となる「船による世界一周」を達成した人物として知られています。
南アフリカ大陸において、当時ヨーロッパで知られていなかった海峡を発見したことにちなみ、マゼラン海峡という名がつけられています。

 
マゼラン自身は、航海の道中である1521年にフィリピンで戦死したとされていますが、マゼランが率いていた艦隊はその後も航海を続け、翌年の1522年に、世界一周を達成したのです。
彼の艦隊は、マゼラン海峡のほかにも、南米パタゴニアや太平洋を発見し、命名もおこなったとされ、マゼランにちなんで命名された名称としては、マゼラン海峡だけではなく、マゼラン星雲やマゼランペンギンなど多数存在し、その影響と功績の大きさがうかがえます。

 
マゼランの活躍にちなんだ名称のひとつとして、もとは「テラ・アウストラリス・インコグニタ」と呼ばれていた、かつての「未知の大陸」は、この時期から「メガラニカ大陸」と呼ばれるようになります(マゼラン=Magallanes、メガラニカ=Magallanicaと表記することからもわかります)。

 

 

フエゴ島の発見が直接の命名のきっかけ

当時マゼランが発見した大陸は、現在のフエゴ島であった、といわれています。
この島は、アメリカ南端部に位置する、現在のティエラ・デル・フエゴ(=フエゴ諸島)にあたる島で、この島の発見が、メガラニカ大陸という呼称の命名の直接のきっかけになっている、といわれています。
こうして古代ギリシャに提唱された「テラ・アウストラリス・インコグニタ」は、メガラニカ大陸とその名を変えるに至ったのです。

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カテゴリ: その他

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