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海洋地殻・地球磁場から判断したムー大陸否定の根拠

地球
 
かつて存在し、1万2千年前に、一昼夜にして海底に沈んでしまったといわれる伝説のムー大陸は、現代科学技術にもとづく学説をベースとした調査によれば、その存在に否定的な見解が多いことは事実です。「ムー大陸はなかった」とする代表的な学術的根拠として、「深海堆積物による判定説(海底年齢を、深海堆積物によって判断する方法であり、太平洋全域の海底は、かつて陸地であった形跡はない、とする説)」が存在しますが、他にも「海洋地殻からの判断説」があります。

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厚さ6キロメートルほどの海洋地殻

地球を構成する要素は、もっとも内側にある(野菜にたとえると、芯の部分)内核から順に、外核、マントル、そして地殻となっていますが、海洋地殻は、海底に表出している部分の地層を指し、その厚さはおよそ6キロメートルほどである、といわれています。海底地殻が誕生した年代や、誕生からどういった経緯で現在の姿に至っているのかは、ボーリング調査などで実際に削ったり穴を開けたり、といったことをすることなく、エアガンなどによる人工地震波を使った構造調査によっても、把握することができるそうです。この方法で、太平洋の海洋地殻の調査は既におこなわれていて、もっとも新しいところにおいても、優に1000万年は経過していることがわかっています。ムー大陸が沈没した、といわれているのはおよそ1万2千年前ですから、海洋地殻の年齢からすると、事実としてとらえがたいことがわかります。

 

地球磁場による判定でも否定されるムー大陸

また、地層には磁気がある、ということは、方位磁石の使用などで一般に広く知られていますが、海洋地殻にも当然地磁気が存在しています。海洋地殻の地磁気は、海洋プレート誕生時に、地球磁場によって発生するものですが、地球が本来持っている磁場が変化するたびに、海洋の地磁気も変動する、といわれています。この現象から、海洋地殻の地磁気は、きれいな縞模様を描くように区別されるのですが、これによって、海洋地殻の年齢がわかる、とされています。ムー大陸があった、とされる太平洋では、例えばムー大陸と関連性がある、といわれているイースター島の海洋地殻の年齢は、少なく見積もっても1千万年以上経過している、とされています。サモア諸島にいたっては、なんと1億年以上、とされていますので、つまりはこの近くはこの期間、ずっと海底であった、ということをも示しているのです。こういったことからも、かつてムー大陸が存在していた、という説は、明確に否定されてしまっているのですが、真実は未だ未確定である、ということもまた事実なのです。

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カテゴリ: その他

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