> >

錆びない?!インドのオーパーツ「デリーの鉄柱」の不思議とは


 
「鉄は錆びる」との固定観念は、現代を生きる私達に根強く定着している概念です。釘やドアなど、鉄製の製品が、風雨にさらされて、短時間で錆びていく様は、半ば常識のように私達の思考回路に組み込まれています。しかし、インドのデリーに、およそ1500年を経ても、錆びない鉄柱が存在しているのです。

スポンサードリンク


 

デリーの鉄柱として知られている

この鉄製の柱は、「デリーの鉄柱」という名称で知られていて、インドはデリーにある、世界遺産のクトゥブ・ミナール(世界最高のミナレットとして知られていて、高さは72.5メートルを誇ります。ミナレットとは、礼拝時刻の告知=アザーンをおこなうために使用される塔で、イスラムのモスクに付属して建てられていることが多い建造物です)の敷地内にある、アショカ・ピラーという名称の鉄柱が該当します。この鉄柱は、およそ1500年ほど前に、紀元前のマウリア朝が栄えていた時代の、アショカという王を讃えて、平和祈願を目的に製作された塔である、といわれています。一方クトゥブ・ミナールは、1200年頃にクトゥブッディーン・アイバクという人物によって、クワットゥル・イスラーム・モスクに付属して建てられたもの、といわれています。

 

1500年もの間錆びていない鉄柱

ヒンドゥー様式とイスラム様式が混在したクトゥブ・ミナールの中にあるこの鉄柱は、直径44センチ、高さ7メートル、地下部分にはさらに2メートルの長さを持っていて、総重量は10トン程度である、といわれています。材質としては、99.72パーセントの純度の鉄でできているとされ、創建からおよそ1500年もの間、風雨にさらされながら、ほぼ錆を発生させることなく、こんにちに至っています。

 

地下では腐食が始まっているとも

別名「チャンドラヴァルマンの柱」ともいわれているこの鉄柱は、クトゥブ・ミナールが創建されたといわれている時代よりもはるか昔の、紀元前415年頃に建てられた、といわれています(「アショカ王の柱」といった呼称も存在していますが、アショカ王の台頭は、約700年も後の時代であり、鉄柱自体はもっと古い、単独でユニークな存在である、といえます)。一説によると、鉄柱の地下部分については、腐食が始まっている、ともいわれていますが、少なくとも地上部分については、特に目立った腐食や錆は見当らず(錆特有の茶色の部分はごく一部で、大部分は黒っぽい鉄の色を保っています)、1500年もの間、錆が発生していないことについて、さまざまな議論がなされています。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.