> >

アンティキティラ島の機械と古代オリンピックとの関連性とは?

143553
 
ギリシャのアンティキティラ島で発見された、アンティキティラ島の機械は、その精巧さから、「世界最古のアナログコンピュータ」の異名を持つ、世界でもっとも有名なオーパーツのひとつです。紀元前100年頃に作られたものであるにもかかわらず、18世紀頃に作られた精巧な時計とそん色ないほどの完成度を持っている、とされています。アンティキティラ島の機械がなぜ作られたのか、なぜこの時代にこれほど精巧な機械を作ることができたのかなど、謎の多い存在ですが、近年、この機械の製造目的のひとつとして、古代オリンピックとの関連が指摘されています。

スポンサードリンク


 

アンティキティラ島の機械研究プロジェクトの功績

アンティキティラ島の機械に関する近年の研究は、「アンティキティラ島の機械研究プロジェクト」が中心となって進められています。このプロジェクトは、イギリスのカーディフ大学、ギリシャのアテネ大学、テッサロニキ大学、アテネ国立考古学博物館のほか、イギリスの民間企業であるX-Tek、PC関連機器で有名なアメリカのヒューレット・パッカードなどが参画しています(さらにリバーハルム財団、ギリシャナショナル銀行による資金的な支援がなされています)。プロジェクトでは、現在も次々と新たな発見や、更なる研究が継続されています。実績の例として、2005年には、機械の新たな部品が82個発見されたり、機械に書かれている古代ギリシャ文字の解読が進捗(それまでの1000文字から2610文字に拡大)したりしています。

 

2008年に確認された4年周期の表示盤

そんな中で2008年には、アンティキティラ島の機械の表示盤の中から、4分割(1区画を1年として、全体で4年周期を示すと思われる)された表示盤の存在が確認されました。文字盤にはオリンピア(=Olimpiaは、オリンピックの紀元となったイベントが開催されていた古代ギリシャの都市)という文字や、月の名称などが記され、それまでアンティキティラ島の機械の目的として考えられていた、地球や太陽、月などの天体運行を計算するためのもの、という機能に加えて、オリンピックの時期を正確にあらわすための機能も持っていた、と考えられます。

 

場違いな多機能

このように、アンティキティラ島の機械は、太陽や月の軌道を正確に示すことができるだけではなく、暦やうるう年を知るための機能も備えているという、驚異的なハイテク機械である、と思われます。今から2000年以上も前に、このような精巧な機械が製作されていることから、アンティキティラ島の機械は、まさに「場違いな工芸品=オーパーツ」の象徴的な存在である、といえそうです。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.