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ロドス島の巨像のモチーフになった太陽神へーリオスとは?

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ギリシャはエーゲ海南部のアナトリア半島にあるロドス島には、紀元前の昔に、ロドス島の巨像という体長約34メートル、台座部分を入れると約50メートルという、巨大な彫像(当時の言葉では「コロッソス」といいました)が存在していた、といわれています。紀元前2世紀頃に提唱された世界の七不思議にも数えられているロドス島の巨像ですが、この像は、当時信じられていたギリシャ神話の世界の神である、へーリオスをモチーフとして作られていた、といいます。

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ギリシャ神話の太陽神

へーリオスは太陽神として定義されていて、古代ギリシャ語における意味は「太陽」になります。古代ギリシャ人は、「太陽の存在は、太陽神へーリオスが乗るための、4頭立ての馬車である」、と信じていました。後年になるとへーリオスは、太陽神として、別のギリシャ神話の神である、アポローンと同一視されるようなこともありました。

 

へーリオスを描く『神統記』

太陽神へーリオスについてのエピソードは、紀元前700年頃に、古代ギリシャの詩人であるヘーシオドスが、30代前半の時期に著したといわれている『神統記(原題はテオゴニアー=神々の誕生系譜の意味)』に詳しく描かれています。この叙事詩では、神々が誕生する前の、原書のカオス(=神を含めて物質が分類されていない、混沌とした状態)から世界が作られていく様から、神々の誕生、三代に渡って繰り広げられる政権交代劇の様子などが、ヘクサメトロス(=長短短六脚韻。当時の詩の形態のひとつで、1行が6つ、つまりヘクサの韻脚から構成されているもの。日本でいう短歌の5・7・5・7・7という型のイメージでしょうか)によって記されています。全体として、最高位の神とされるゼウスを讃える内容となっています。

 

ヒュペリーオーンとテイアーの息子

神統記によると、へーリオスは、同じく太陽神であったヒュペリーオーンと、女神テイアーの息子として描かれています。同じ父母を持つ、曙(=明け方の意味)の女神エーオース、月の女神セレーネーは、へーリオスの姉妹ということになります。ギリシャのテッサリア地方にあったオリンポス山(古代ギリシャの発音だと、オリュンポス山のほうが近い、とのことです)の東側の地の果ての天空に宮殿を構えていて、空から地上の出来事をすべて見通していた、といいます。そのため、神話の中で起こるさまざまな事件を事前に察知し、物語に絡むことになっています。

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カテゴリ: その他

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