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七不思議にまつわる謎!ロドス島の巨像は誰に、どうして作られた?

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世界の七不思議に数えられている、ロドス島の巨像は、紀元前3世紀頃、当時強大な国力を誇っていた、アルゲアス朝マケドニア王国の後継者争いにおける、戦勝者祝勝の目的で、リンドス(エーゲ海はドデカネス諸島のロドス島にある街)のカレスという彫刻家によって製作されました。ロドス島の巨像は、台座部分を入れると約50メートルという巨大なものでしたが、リンドスのカレスは、リュシッポスという高名な彫刻家の弟子でした。

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高名な彫刻家だった師匠リュシッポス

カレスの師匠であったリュシッポスは、紀元前4世紀頃の古代ギリシャの非常に優れた彫刻家でした。当時ギリシャの三大彫刻家といわれたうちのひとりで、スコパス、プラクシテレスと並んで、ヘレニズム時代(古代オリエントとギリシャが融合した文化)を築いた芸術家として、現代にも語り継がれているアーティストです。そのなかでもリュシッポスは、紀元前5世紀頃~紀元前4世紀頃にもっとも活躍した彫刻家のひとりであるポリュクレイトスの後継者ともいわれるような、名高い存在でした。彼が製作したと信じられているアレクサンドロスの彫刻は、有名なルーヴル美術館に所蔵されています。また彼は、20mを超えるゼウス像を作ったことのある人物で、巨像製作のノウハウを持っていた、とされています。

 

ロドス島の住民も協力して完成

ロドス島の住民の中には、リュシッポス同様に、巨像を製作したことのあるものもいて、リュシッポスの巨像の製作に協力した、といわれています。巨像製作では、まず島の港付近に、高さ約15メートルという大きさの、大理石の台座を作り、そのうえに鉄骨の骨組みを組み立てたうえで、青銅板で外装を付加していく形で製作していきました。結果、彫像の高さは約34メートル、台座をあわせると50メートルという巨大な像ができあがったのです。完成は、巨像の着工から12年かかった、と伝えられています。

 

巨像は地震で倒壊

しかし、ロドス島の巨像は、完成からわずか58年後に、当地を襲った地震によって倒壊してしまいます。地震が起こった際に、巨像の膝の部分が折れてしまい、その結果像が倒壊してしまった、と伝えられています。当時古代エジプトはプトレマイオス朝のファラオ(=王)だったプトレマイオス3世が、再建のために資金提供を申し出ますが、ロドス島の住民は、地震は神の怒りによって発生した(神は、巨像を作ったことで怒った)、と信じていたため、資金提供を断ってしまいます。その結果、ひざから折れて倒壊したロドス島の巨像の残骸は、800年にわたってそのまま放置されることになってしまいました。

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カテゴリ: その他

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