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壮麗!ハリカルナッソスのマウソロス霊廟に納められていた美術品

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紀元前2世紀頃に、世界の七不思議のひとつとして数えられえたハリカルナッソスのマウソロス霊廟ですが、この霊廟があったとされるハリカルナッソスは、ダーダネルス海峡の向こう側にあった、小アジアにおけるギリシャの殖民都市でしたが、後年アケネメス朝ペルシャの支配下となっています。数奇な運命を辿ったうえに、地理的にもギリシャと小アジアの接点となっていたハリカルナッソスのマウソロス霊廟からは、数々の興味深い美術品が発掘され、博物館や美術館に残されています。

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40メートルを超える巨大建造物

ハリカルナッソスのマウソロス霊廟は、当時の地中海地域の壮大・壮麗な建造物として七不思議にあげられていたとおり、高さだけで40メートルもあるという巨大な墓でした。ハリカルナッソスがあったカリア国の統治者である、マウソロスの強大な権力がうかがえます。霊廟に納められていたとされる美術品も、建造物に勝るとも劣らないほどすばらしいものです。それもそのはず、この霊廟の建設を企画した、マウソロスの妻であるアルテミシアは、霊廟建設の費用を惜しまず使い、当時周辺国で最も優れていたとされる、ギリシアの建築家ピティオス、サティロスや、彫刻家スコパス、ブリクアクシス、レオカル、チモフェイなどを造営に参加させています。

 

豪華絢爛!装飾は神や女神、戦士の像

ハリカルナッソスのマウソロス霊廟の第一層は、ギリシャ神話に登場する数々の神や女神の像が飾られ、建物の角には馬に乗った戦士の像が、神々を守るように設置されています。第二層には、神話の世界を描いたと思われる、壮麗な彫刻帯が円柱に施されています(第一層から第二層にかけて、36本の柱が設置され、さらに第二層には、短い編には9本ずつ、長い辺には11本ずつの柱が設置されていました)。東側はスコパス、レオカルが西側、北側はブリクアクシス、南側はチモフェイが手がけた、とされています。

 

24段のピラミッド型の屋根

さらに第三層には、24段からなるピラミッド型の屋根が取り付けられていたそうです。ここには、巨大な4頭立ての馬車(クァドリガと呼ばれています)が設置されています。これらの三層構造の建造物の中に、戦士のレリーフや、3メートルにもおよぶマウソロスとアルテミシアの彫像などが納められていましたが、長い間での盗掘や、近年になってからの美術品の移設などにより、当時よりかなり少なくなった、とのことです。その一部は、大英博物館などで展示されているため、現在でも閲覧することが可能となっています。

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カテゴリ: その他

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