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医学的精神的な観点から、ドッペルゲンガー現象の謎に迫る!


 
インターネットで簡単に情報が得られる現代社会となった今でも、その発祥や根拠、信憑性について、非常に情報が少なく、謎の部分が多く残されている事象はたくさん存在しています。そのなかの代表的なもののひとつがドッペルゲンガー現象なのですが、「自分が二人いる、ということを、自分自身または他者が認識する」というこの現象には、噂や都市伝説レベルの話だけではなく、医学的科学的な根拠があるのではないか、ともいわれています。

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脳のしくみで自分を自分として認識している

人間は「考える葦(あし)」などといわれていますが、他の動物との最大の相違点として、「思考や気持ちを持っていること、またそれが可視化できること」があげられます。猿や犬といった身近な動物においても、感情表現や、気持ちの移り変わりを見て取ることは可能ではありますが、現代科学において「人間と、他の生き物との正確な会話や意思疎通」ができない以上、現時点では憶測の域をこえていない、といえそうです。人間は思考する能力を持ち、またそれを他者に表明する能力をも持ち合わせているため、少なくともドッペルゲンガー現象をはっきり認識できるのは、人間のみである、と考えてもよさそうです(動物の場合でも、鏡などで自分の姿を見たときに、驚いたようなしぐさを見せることもありますが、科学的にはその反応の真相は明らかにはなっていません)。

 

医学的には脳の異常で再現可能

人間の脳が物事を認識するメカニズムの主要な脳の部位である、側頭葉と頭頂葉の境界領域に、病気による腫瘍ができてしまったような場合、「自分自身が自分を見かける」という現象が起こることが、医療科学の世界で確認されています。これは、厳密には「自己像幻視」という脳の機能であるとのことで、脳の一部機能が損なわれることで、自分を自分自身として認識する能力(または感覚)が低下し、いわゆる「錯覚」を起こす頻度が高くなることから、こういった現象が起こるものである、とされています。「ドッペルゲンガーは、脳機能の損傷による錯覚ではないか」、という説です。

 

ドッペルゲンガーは偏頭痛で起こる?

脳腫瘍といった重い症状ではなくとも、偏頭痛などによっても前述の「自己像幻視」が起こることも、現代医学の領域において報告されています。日本の著名な小説家である芥川龍之介も「ドッペルゲンガー現象体験者」として有名ですが、彼も日常的に偏頭痛に悩まされていた、といわれています。しかしこれらの仮説はあくまでも「ドッペルゲンガー現象の一部」であり、たくさんの他者に同時に目撃されるようなケースや、バイロケーション(複数の場所に同時に同一人物が現れることを、自分以外の人間も認識するケース)の場合など、脳の働きだけでは解析不可能、といえます。まだまだ調査を掘り下げる必要がありそうです。

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カテゴリ: その他

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