> >

マヤの謎…発展の必須要素を満たさず興った奇跡の文明

EC110_L
 
かつて世界で栄えた文明として非常に知られている存在は、なんといってもメソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明からなる「世界4大文明」なのですが、その他にも未だベールに包まれたままの、謎の文明は数多く存在していました。

スポンサードリンク


 
ヨーロッパ人が渡ってくる以前のアメリカ大陸(先コロンブス期と呼ばれていますが、現在のメキシコからコスタリカ辺りの各種文明が密集した地域は、メソアメリカと呼ばれています)にも、テオティワカン、サポテカ、オルメカ、トルテカ、ミシュテカ、アステカ、そしてマヤといった古代文明が存在し、中でもさまざまなユニークな特徴を持つマヤは、現在も解明されていない多くの謎を孕んだ文明として、新たな発見や、調査研究が継続されています。

 

メキシコを中心としたメソアメリカに多大な影響を与えた

マヤ文明は、紀元前3000年という超古代から存在している文明であり、16世紀に突如消滅するまで、非常に長い期間栄華を誇っていた文明です。広さはおおよそ日本の国土から四国を除いた程度の面積のメソアメリカの文明の中でも、都市の建設が非常に念入りであったことや、天文学や暦学が革新的であったことなどから、メソアメリカ全体に多大な影響をもたらしています。またマヤ文明は、メソアメリカの文明の中では、唯一文字を残した文明としても、歴史にその名を刻んだ文明となっています。文字は、石碑をはじめとして、鹿皮や、樹皮から作った紙、祭壇や王墓といった建造物、土器などに残されていました。

 

大河、車、金属が存在しない文明

またマヤ文明には、通常の大きな文明社会の発展の原動力とされる「大河、車、金属」が存在しない文明でもありました。先にあげた4大文明には、これらの要素が揃っていたため、考古学の世界では、長い間この3要素は文明発展の必須要素として取り扱われてきていたのです。そういった意味でマヤ文明は、通常とは異なる要因で発展を遂げた、謎に満ちた文明である、という位置付けとなっています。

 

20世紀の水準にあった天文学

考古学的には例外的な発展を遂げたマヤ文明ですが、更に特筆すべきが天文学です。高度な科学技術を示す例として、たとえば「1年が365日である」ことを、計算のうえ既に認識していたことがあげられます。石碑などに残された記録から、太陽暦にもとづいた計測地との差分も、わずか17.28秒程度しかなかったことがわかっています。このことからマヤ文明は、天文学だけではなく、数学的な分野においても非常に秀でていたことがわかります。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.