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ストーンヘンジは古代宗教の祭祀場だった?建造目的考察・前編

ストーンヘンジ
 
イングランドはウィルトシャー州にある環状列石遺跡ストーンヘンジは、周囲の土塁が紀元前8000年、環状列石の部分は紀元前3000年~1500年頃の間の3つの年代を経て作られた、とされていますが、誰が何の目的で作ったのかは、未だ謎のままです。

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ストーンヘンジを構成する石は、ブルー・ストーン(玄武岩)と、サーセン・ストーン(砂岩)という砂でできた特殊な石で、最大で約50トンもの大きさなのですが、現地から掘り出した石ではなく、遠く30キロメートルも離れたマールバラ・ダウンズというところから運んできたものであることがわかっています(400キロメートル離れたところから持ち込んだと思われる石も存在します)。

エジプトのピラミッドよりも古い時代に作られたというストーンヘンジは、一体何の目的で作られたのでしょうか。

 

ドルイド教の祭祀場説

現在のイングランドに住む人々の祖先はケルト人といわれていて(古代ローマ時代には「ガリア人」と呼ばれていました。「ブリトン人」ともいいます。)、アイルランドやスコットランド、ウェールズなどには今もその文化や民族、言語が息づいています。

キリスト教布教以前、ケルト人はドルイド教という原始宗教を信仰していました。「すべての自然には、神が宿っている」という古来特有の自然を崇拝する宗教なのですが、ストーンヘンジは、ドルイド教の祭祀場であったのではないか、という説があります。これは、ストーンヘンジが太陽の観測ができる構造になっていて、一年でもっとも昼が長いとされる夏至には、ストーンヘンジの中心にある祭壇石に、朝の太陽の光が直線を描いて差し込むことが確認されていることから推測された説です。ストーンヘンジから3キロメートルほどの位置にはダーリントン・ウォールズという遺跡がありますが、こちらは冬至において同じ現象を確認することができます。

 

天文台説

また、先ほど述べた太陽の光を取り込むストーンヘンジの構造が、あまりに精巧であることから、宗教儀式に使用する祭祀場ではなく、天文台だったのではないか、という説もあります。太陽の運行を正確に把握したうえで建てられたと思われるストーンヘンジが、単なる礼拝堂のようなものではなく、科学的な用途で作られていたとしても、なんら不思議ではありません。

 

異星人説

それから、ピラミッドやモアイ像など、現代まで残っている多くの「謎の建造物」と同じく、異星人説も根強くささやかれています。巨石を運んだり、大掛かりな建造物を長い期間かけて作ったのは、異星人がUFOを着陸させる目印とするためではないか、という説です。こちらも物的証拠はありませんが、また反対に、完全に否定できる根拠もなく、未だその可能性は残されている、といえそうです。

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カテゴリ: その他

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