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巨人の落書き?ナスカの地上絵を描いたのは誰か

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ナスカの地上絵は、大きなものだと全長200メートルもある巨大な絵で、絵を描くための線は、岩を取り除いてその下にある色の異なる地層を表出することで、上空から見た際に「絵」と認識できるように意識して作られています。かなり大きな絵であるがゆえに、「巨人の落書き」、「宇宙から描いた」などといったイメージなのですが、実際には一体誰が描いたのでしょうか。

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ナスカ文化説

もっとも有名な説は、「ナスカ文化の一環で、人間が描いたのではないか」という説です。ナスカ文化とは、紀元前後から800年頃までの期間に、ナスカの地上絵のあるペルーの現ナスカ市周辺で栄えていたといわれている文化で、この地方に起こっていたといわれているアンデス文明の中心をなしている文化です。現地からは、ナスカ文化の特徴を示す土器や織物など、さまざまな種類の出土品が発掘されていますが、伝達手段が織物から土器に変わった時代の文化でもあり、象形壺や双注口土器、多彩色など、この時代や文化特有の特徴を示しています。この中に神人同型図像(Mythical Creature)という特徴があり、多彩な色を使って、細かく図像を描きこんでいく手法が多用されています。この特徴はナスカの地上絵のモチーフとも合致しており、「ナスカの地上絵は、ナスカ文化として描かれたのではないか」、といわれるに至っています。

 

異星人説

「ナスカの地上絵を描いたのは、実は人類誕生以前の超古代時代に飛来した異星人ではないか」、との説も存在しています。この説は、スイスの実業家であるエーリッヒ・フォン・デニケン氏が、1968年に著した「未来の記憶」という書物の中で提唱している説で、1970年代には、この書物が世界的なベストセラーとなると共に、ナスカの地上絵のみならず、土偶(日本の縄文時代に作られた土製品で、農業における豊作を願って作られたもの、という解釈が定説になっています)や世界各国の神話、さらには旧約聖書の「エゼキエル書」の解釈(宇宙人来訪の様子を描いたもの、と捉えています)などを含めて、異星人=宇宙人が関与しているのではないか、という説も、世界的な規模で知られるようになったのです。

 

古代宇宙飛行士説として有名

この説は「古代宇宙飛行士説」として、1970年代に世界的に流行したオカルトブーム(ユリ・ゲラー氏の超能力やノストラダムスの大予言などをさします)の一端を担うこととなりました。ナスカの地上絵は、宇宙人が描いた、もしくは宇宙人がナスカ人に教えて描かせた、というわけです。この説は、21世紀となった今も根強く残っています。

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カテゴリ: その他

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