> >

ルクソール神殿…スフィンクスがたくさん鎮座する場所

エジプト ルクソール
 
エジプトのスフィンクスといえば、世界最大級の大きさを持つ「ギザの大スフィンクス」が有名ですが、実はスフィンクスの大きさにはさまざまなバリエーションが存在していて、手のひらサイズの小さいものから、大ピラミッドに比例するように大きく作られたもの(高さ20メートル程度)までいろいろです。それでは「スフィンクスが大量に鎮座しているスポットはどこか」というと、エジプトのルクソール神殿の参道が、有名なスポットのひとつになっています。

スポンサードリンク


 

ルクソール神殿とは

スフィンクスの像が非常にたくさんあるというルクソール神殿は、およそ2000年にわたって増築を続けられてきた、ルクソール東岸にあるカルナック神殿の副神殿です。カルナック神殿は紀元前2000年頃に作られたといわれていますが、その増築の歴史は、エジプトの有名な王であるツタンカーメン王の時代にも重なるところがあります(ツタンカーメン王の時代は紀元前1350年頃)。もとは唯一神であるアテン神を祀るために作られ、神殿ではオベトの祭礼という神への儀式がおこなわれていたそうです。エジプトにおける、歴史上の絶世の美女といわれているクレオパトラが紀元前30年頃ですから、この時代にも神殿の増築は続けられていた、ということになります。

 

参道に並ぶスフィンクスは実に40体以上!

ルクソール神殿の参道は、りっぱな副神殿の建物に続く道(日本の神社における参道、階段と同じような位置付けです)なのですが、かつては3キロメートルほどもあり、スフィンクスがほぼその参道すべてをうめつくしていた、といわれています。今では多少短くなっていますが、それでも40体以上のスフィンクス像が現存しています。大きさはギザのスフィンクスと比較すると非常に小さく、どれも人間ほどの大きさです。今ではライトアップもされていて、有名な観光スポットともなっています。

 

エジプト王家絶頂期の名残?

ルクソール神殿には、スフィンクスのほかにも、巨大な石の彫像がいくつも残っています。ちょっとしたビルほどもあるような、人間の姿をした像もたくさんあるのですが、参道のスフィンクスが「神や王家を守護する立場のもの」であるとすると、巨大な人間型の彫像は、神の他に「特定の人間の隆盛をあらわしたもの」ではないか、と考えられています。この建物は、ラメセス2世という王の時代にさかんに増築がなされたといわれていますが、実際にラメセス2世の彫像と思しき像も多数作られています。神殿自体の大きさはおろか、彫像の大きさや、スフィンクスの数も、日本にある神社などの在り方と比較しても、スケールが異なります(ピラミッドほどではありませんが)。これらは、当時のラメセス2世の隆盛を現代に伝えている、といえそうです。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.