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美しき森の花嫁?風の精霊「シルフ」の由来と特徴

パワースポット
 
「万物に宿っている」といわれている精霊は、水、火、風、地に大別されていて、それぞれ特徴的な精霊のキャラクターの伝承が存在しています。このなかで地の精霊はシルフまたはシルヴェストル(森に居る者、の意味)と呼ばれていて、水の精霊の女神や火の精霊のトカゲ(またはサンショウウオ、ドラゴン)、地の精霊の老人の姿などと比較しても、ひときわユニークな姿をしている、といわれています。ここでは、風の精霊シルフをご紹介します。

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語源は「森の妖精」

シルフの語源は、ラテン語の「sylva(森、樹木の意味)」と、ギリシア語の「nymphe(花嫁、新婦の意味)」の組み合わせ、といわれています。直訳すると「(女性の)森の妖精」といった意味合いになりますが、女性をあらわす言葉を加えて「シルフィード」と呼ばれたりもしています。シルフは、森と風を象徴し、司る精霊として位置づけられています。

 

文学の世界でも風の精霊が活躍

文学の世界では、シルフとは異なる名前で描かれたりしていることもあり、16世紀頃に活躍したイギリスの劇作家シェイクスピアの『テンペスト(嵐の意味)』という作品では、エアリエルという名前で風の精霊が登場しています。有名な作曲家のショパンにもシルフをモチーフにしたバレエ作品「レ・シルフィード」という曲があります。「風の精霊」は、ファンタジー感や、可憐でおおらかなイメージをもっていることで、芸術の分野でも頻繁にとりあげられている、といえそうです。

 

諸説あるシルフの容姿

水の精霊ウィンディーネも「美しい人間の女性の姿をしている」との説がよく語られていますが、風の精霊シルフも、「花嫁、新婦」のイメージどおり、美しい女性の姿でイメージされ、描かれていることが多いようです。中には翼を持つような肖像画も存在し、ディズニーのピーターパンに出てくる妖精ティンカーベルのようなイメージで描かれています。また、ティンカーベルが人間の大きさよりかなり小さいのと同様に、シルフも小さい大きさや、幼い人間の女の子の姿として表現されていることも多いようです。もともとの民間伝承では、「精霊は男性女性といった性別をもたない」、「人間でも霊でもなく、その中間的な存在であり、人間の決まりに束縛されることなく自由に振舞う」、とされていたのですが、シルフをモチーフとしたさまざまな芸術作品が創作されていく中で、シルフは子供のイメージになり、後に美しい女性といったイメージに代わっていったのではないか、と思われます。

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カテゴリ: その他

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