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エルフ(妖精)の存在を現代でも信じている国、アイスランド

エルフの里
 
現代におけるほとんど人が持つ「妖精」のイメージは、可憐な子供や眉目秀麗な若い男女など、あくまでも「人間的な存在」であることが多いものですが、世界の国々の中には、ピーターパンに出てくるティンカーベルのような存在を妖精として捉え、日常的に信じているような国も存在しています。妖精の存在を重んじている代表的な国のひとつが、アイスランドです。

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妖精エルフの生まれた地域

アイスランドは、北大西洋に存在している島で、ノルウェーやデンマーク、スウェーデンと同じくいわゆる「北欧」に位置する国です。紀元前300年頃に、ギリシャの学者によって発見されたといわれていますが、当時は無人島だったとされています。

900年頃から近隣のノルウェーやアイルランドから人が移り住み、その後10世紀頃にキリスト教がノルウェー経由で布教されていきました。長く植民地時代が続きましたが、1904年には主権国家体制に移行しています。

しかしその後勃発した第二次世界大戦で紆余曲折を経験し、現在は主権国家としてこんにちに至っています。キリスト教以前の時代から、アイスランドを含む北欧の地に昔から伝承されてきたのが「北欧神話」であり、この中に「妖精エルフ」が登場します。

 

キリスト教以前にまで遡るエルフの起源

北欧神話は、キリスト教の布教以前のノース人の信仰にもとづく神話で、別名をスカンディナビア神話、ゲルマン神話ともいわれています。

妖精エルフは、自然をつかさどる「小さな神」として、美しく若々しい姿で描かれています。また、発祥当時は、「人間と同じくらいの大きさの存在」として人々に認識されていた、という記録も残っています。性別は、男女共に存在していたようで、北欧の国々の伝承の中で、「妖精と人間の混血の男性」であったり、「背に翼がある女性」として描かれていたり、その姿はさまざまです。日本でいうと「八百万(やおよろず)の神」や「神社参拝」に相当するくらい、今も人々の暮らしの中に根付いています。

アメリカやイギリスでも浸透しているサンタクロースのお話の中にもエルフは登場していて、「サンタクロースの助手」として描かれていることもあります。

 

現代にも息づく妖精エルフ

「現代においても妖精エルフが根付いている」ことを示す興味深いエピソードがあります。2014年、アイスランドで道路工事に関する裁判がおこなわれました。アイスランドの自然保護団体が、「首都レイキャビクとアイスランド大統領邸を結ぶ道路建設において、道路を作るとそこで数千年暮らしてきた妖精エルフの文化を破壊することになるからとりやめさせたい」といった訴えを起こし、なんと団体側が勝訴したのです。日本でいうところの最高裁に相当する裁判所の判断なので、公的な判断であった、といえそうです。

アイスランドでは今でも60%以上の人々が「妖精エルフの存在を信じている」といわれています。日本で「神社や寺を神聖なものとして認識している感覚」と、似ているのかもしれませんね。

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カテゴリ: その他

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