> >

人魚は見間違いから誕生した?世界各地に伝わる人魚伝説の不思議

人魚
 
人魚という想像上の動物は、「半分人間で半分魚」という特異なイメージにもかかわらず、(おそらくディズニーの「人魚姫」のイメージが手伝って)不気味な生物のイメージはほとんどありません。主に外国で伝えられている人魚伝説が多いのですが、日本でも海女さんという文化があることからか、人魚は違和感なく人々に浸透しています。また諸外国では、なぜかハッピーエンドにならないような伝承も多く存在しています。ここでは、諸外国に伝わる人魚伝説をいくつかご紹介します。

スポンサードリンク


 

男の人魚もいる?

ところで、人魚といえば「人魚姫」に代表されるような、女性の人魚を思い浮かべる方が多いかと思います。けれども実際には、男性の人魚も存在しているようです。女性の人魚は英語で「マーメイド」といいますが、男性の場合でも「マーマン」という英語が存在しています。このことから、諸外国では男性の人魚伝説も存在しているということがうかがいしれます。

 

最も有名な人魚伝説

人魚伝説の中でも非常に有名な例が「ライン川の人魚伝説」です。大きな川幅と長さを持つライン川は、スイスやフランス、ドイツやオランダにも連なる川なのですが、その長さの半分以上を占めているドイツにおいて、「渡る船で人魚の歌声を聞いていると船の舵を誤り、川底に沈んでしまう」といわれていました。ただ、このライン川はドイツ国内では「父なる川」といわれていることもあり、この歌声が必ずしも女性ではなかった可能性もあります。他にもアイルランドのメロウや、ギリシャ神話に登場するセイレーンなど、世界の人魚伝説はたくさん存在しています。また、「海獣であるジュゴンの見間違い説」もよくいわれているところですが、実際にはこの説には確固たる根拠はない、とのことです。

 

なぜか幸せになれない人魚

ただなぜか悲しいことに、人魚伝説のほとんどは、ハッピーエンドにならないようなことが多いようです。ディズニー映画のイメージではハッピーエンドなのですが、小説や伝承の世界では、不幸せな結末を迎える例が少なくありません。これは、人魚のイメージとはうらはらに、「不吉な出来事の象徴」といわれることが多いことが関係しています。漁師や川の渡し船の船頭など、現実的な生活の中での伝承ということもあり、普通の人間のイメージとの比較において、「下半身が魚の形状をした特殊な生物」は、どことなく悲しいイメージや不幸せなイメージをもたれてしまっているのかもしれません。それでも、人魚はこれからもすたれることなく、人々のイメージの中で生き続けることでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

カテゴリ: その他

Comments are closed.