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天使と悪魔…羽を持つ子供と黒尽くめの怪人のイメージの起源とは?

不思議体験
 
「天使と悪魔」というと、どんな姿を思い浮かべるでしょう。天使の穂は、某製菓会社のロゴにあるような、子供の背中に羽が生えていて、頭の上にわっかがあるような姿を思い浮かべるのではないでしょうか。そしてイメージとしては、その子供はたいて欧米人の子供だったりします。

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また、悪魔のほうは、黒っぽい全身に、矢印のような角としっぽをもち、狡猾な笑みを浮かべているようなものだったり、骸骨が黒い頭巾つきの服を着ているイメージなどがあります。こちらもどちらかというと海外っぽい雰囲気をただよせていることが多いものです。天使と悪魔のイメージは、もとはどこからきているのでしょうか。

 

天使の語源とイメージの原型

そもそも「天使と悪魔」の概念は、多くの人がキリスト教を思い浮かべているかと思われますが、キリスト教の直接的なもととなっているユダヤ教では、それほど明確にイメージを打ち出していませんでした。ゾロアスター教では、善悪の概念としての重要なキーワードとして取り扱っていたそうなので、その影響を受けたユダヤ教の宗派から、キリスト教に受け継がれていったものと思われます。キリスト教の聖書や関連する絵画などでは、ガブリエルやミカエルといった天使の肖像が描かれていますが、このイメージがこんにちの天使のイメージの原型になっている、と考えられます。天使は英語ではエンジェルと名づけられていますが、もとの語源はギリシャ語の「アンゲロス」とのことです。

 

悪魔の語源とイメージの原型

一方悪魔は、「サタン」という呼称も持っていて、日本でも広く浸透しています。こちらも聖書の世界に登場するルシフェル(人間の胴体にヤギのような頭部を持ったイメージ画が有名です)や、ときには蛇のイメージで描かれていたりもします。有名なアダムとイブのエピソードでは、「(善良な)世界をまどわす蛇」を、悪魔として語っています。悪魔は英語ではデビルなのですが、こちらの語源もとはギリシャ語で、「ディアロボス」というそうです。

 

天使も悪魔も人間の内面に住んでいる

天使も悪魔も、ともに聖書に登場し、かつイメージもかなり浸透しているのですが、聖書や関連書物の中では、天使も悪魔も「外に存在して外的な影響を及ぼすもの」ではなく、「人間の内面に存在するもの」として位置づけられています。欧米人、日本人に関わらず、天使的な側面も、悪魔的な側面も、心の中に両方兼ね備えている、というわけです。さまざまなドラマや映画が作られ続けたり、テーマとして定番の概念だったりする理由は、「人間の内面に住んでいるものであるため」、ということが考えられます。この内面のそれぞれのイメージが、世の中に浸透している「羽の生えた子供」だったり、「角を生やした黒尽くめの怪人」だったりするのです。

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カテゴリ: その他

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