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芥川龍之介は2人いた?!ドッペルゲンガー現象の謎

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「ドッペルゲンガー」という言葉があります。語源はドイツ語の「ドッペル」で、「写し、コピー」といった意味を持ちます。一般的には、「自分がもう一人いる」という現象を検知したときに、この言葉が用いられます。ここでは、ドッペルゲンガーの歴史や原因について、ご紹介します。

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もうひとりの自分が現れる?

自分とそっくりの姿をした人間がもう一人存在して、同時刻に別の場所で活動していたり、自分自身としか思えない別の人間に対面してしまうような現象を指しています。学術的には自己像幻視、ダブル、復体といった表現でもいわれています。これらの現象が「自分の意志と無関係に起こる」場合がドッペルゲンガーといわれていて、「自分の意志で現象を起こす(=そうなると超能力の領域ですが)」場合にはバイロケーションと呼ばれていますので、こちらは少しニュアンスが異なります。

 

ドッペルゲンガーを起こした人々

ドッペルゲンガーの目撃例として、古くは1800年代の第16代アメリカ大統領のリンカーンや、1700年代ロシアのエカチェリーナ2世、日本でも1800年代に有名な作家である芥川龍之介の例が記録として残されています。日本の例としては江戸時代にも「離魂病」といった病名で取り扱われていた、という記録も残っています。他にも文学の世界でこの現象を取り扱っていたり、近年でも映画や小説の世界で取り上げられたりしていて、現象としての「ドッペルゲンガー」は、多くの人の関心を集めています。

 

ドッペルゲンガーはなぜ起こる?

ドッペルゲンガー現象が起こる根拠として、医学的には「自己像幻視」という説明がなされています。スイス・チューリッヒ大学のピーター・ブルッガー博士の研究によると、脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域(側頭頭頂接合部)に脳腫瘍ができた場合に、前述の「自己像幻視」を見るケースが多いとの見解を示しています。脳の機能のうち、側頭頭頂接合部は、人間の体のイメージ(=ボディーイメージ)を制御すると考えられており、この部分が病気になって機能が損なわれると、自分の肉体に対する認識上の感覚に問題が生じ、その結果自分の肉体とは別に「もう一人の自分」が存在するかのように錯覚することがあり、これをドッペルゲンガーと呼ぶ、といった説が一般的です。しかし、前述の1800年代の例のように、「第三者によって目撃されるドッペルゲンガー」の例も多数存在していて、「病気の脳による心身症起因の現象」だけでは説明仕切れないことも事実です。本格的な研究結果の発表が待たれるところです。

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カテゴリ: その他

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