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ジンクスが多数の人間を動かす?不思議で面白い多数決の倫理と宗教

ジンクス

 

世の中には「多数決の論理」という考え方があります。
企業や学校、サークル等の集団生活や、選挙や人気投票等の中では、必ずしも「絶対的な価値観」にもとづいて物事が決定されているわけではなく、「より多くの人に支持されている何か」が、全体の意見として採用されることがあります。
一方ジンクスでも、「信じるものは救われる」や「2年目のジンクス」等、いろいろな立場や時代の人に何回も起こっている結果をベースに作られているようなものが数多く存在しています。

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多数決で決まることは多い

先にあげたようないろいろなシーンにおいて、多数決は「全体の方針を決めるため」の有効な手段として活用されています。
「少数派の人が納得しきれないところ」や、「組織的な『数の論理』が適用できることから悪用が可能であるところ」等、多数決ならではのデメリットも存在していますが、全体の意見がまとまらず、方針が決まらない場合や、単純に「一番人気がある=多くの人が支持しているのはどれなのか」を特定する場合には、非常に有効な考え方になります。

 

 

ジンクスに多数決は適用されるのか

そんな環境下で、ジンクスにも多数決の論理は入り込んでいるのでしょうか。
「2年目のジンクス」を例に取って考えてみると、まず第一に、「2年目である当事者のほとんどが、何らかの形で2年目のジンクスを意識している」、という事実があります。
これは既に、多数決の論理という意味では、「日本において多数派の意見である」といえそうです。

 
また第二に、当事者以外=当事者がプロ野球選手の場合の観客は、「二年目のジンクスが起こることを漠然と期待している」という事実があげられます。
「集団心理」や「人の不幸は蜜の味」という言葉がありますが、2年目のジンクスひとつとっても、当事者および観客の意思決定の中に、結果的に「多数決の論理」が入り込んでいる、といえるのではないでしょうか。

 

 

統計が示す真実

多数決は、形としては「ひとりひとりの判断の積み重ね」ではあるものの、実際には「多くの人が同じ判断をくだす場合も多い」ということが見て取れます。
この理由は、「人は統計的な結果で判断しやすい」ことがあげられます。
いってみれば、「2年目のジンクス」のように、過去の結果の積み重ねでできたジンクスは、「非常に長い期間の実績の積み上げ結果=統計的によく起こる事象」を示しているといえます。
このように、統計的な確率や、論理的に根拠があるような事象の場合、結果的に多数派となり、 ジンクスや集合知といった形で語り継がれているのです。

 
集合知のひとつの形、それが宗教であると言えるのかもしれません。
宗教とジンクスについて、考察してみましょう。

 

 

宗教とジンクス

世の中には宗教という概念、考え方があり、「人間の力や自然の力を超えた存在を中心とする観念」という意味合いを持っています。
ここから考えると、不思議なパワーを持って、一見関連性のない行動と結果を結びつけているジンクスとは、何らかの関連性があるように思われます。

 

 

宗教によって異なるジンクス

宗教を「あくまでも観念である」と考えると、ある集団における迷信や規律の存在そのものが宗教であり、同じ価値観を有していない他の宗教から見ると、全く異なる行動を推奨していたり、また反対に避けていたり、といったことが考えられます。
たとえばキリスト教における教会のステンドグラスや、パイプオルガン等で奏でられる宗教関連の曲等は、(おそらく宗教的に)良いものとして取り扱われているのですが、仏教における寺院等では、同じ様式は取られていません。
これらに参拝する人たちの行動様式も異なっています。
これらは、人類共通ではなく、信じている宗教によって違ってきているものです。

 

 

数字のジンクスの違い

宗教の違いは、行動だけではなく、ジンクスにも違いをおよぼしていて、たとえばキリスト教では「13が不吉な数字」とされていますが、仏教では「4と9が縁起が悪い数字」とされています。
「四苦八苦」ということばもあります。
また、「禅宗のお坊さんは、4と9のつく日に髪の毛を剃る」、というジンクスもあるそうです。

 
キリスト教の中でもカトリック等の宗派の場合、因果関係を重視しているため、明確な原因のない占いの類は禁止しているような例もあるようです(この点ジンクスは、因果関係で文章が構成されているため、カトリックの中でも存在しうるものになっています)。
このように考えていくと、宗教がベースになっているジンクスもいくつかあることがわかります。

 

 

不思議なパワーは同じ

宗教そのものや、宗教にまつわるジンクスは、それを信じる人の行動や思考を左右し、その結果、宗教が違えば、行動も思考も違ってくるものですが、信じる宗教やジンクスが違っていても、「信じることによって派生して起こる不思議な作用」については、共通の概念であるといえそうです。

 
キリスト教の場合は特に「奇跡」という概念もあるように、宗教や、そこから派生して出来たジンクスを信じることで、個人の行動に確信や積極性を与え、結果的に奇跡的なことを含めた「結果の実現性を高めている」、と考えられます。
ジンクスは、宗教的な考え方の効果と同じように、結果に対して不思議なパワーを与えてくれるものなのです。

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カテゴリ: その他

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