スフィンクスの謎:ギザ台地の岩盤を削って作られたライオンの体と人の顔をもつ彫像
1. はじめに
是非は別として、どの分野にも越えられぬ一線があります。越えたらその分野の枠組が崩壊するのです。
当然、その分野の主だった人はその一線を守ります。やや奇異な例ですが、死後の魂の存在を科学的に証明できても、公表したら人の生き方が一変し家庭も社会も混乱します。だから論文として発表できません。研究者の世界は論文の数がものを言いますから、論文にできないテーマの研究はしません。歴史の分野は、自然科学以上に超えられぬ一線が多い分野です。スフィンクスの謎もその1つでしょうか。
2. スフィンクスの特徴
構造的特長
スフィンクスはギザの台地の岩盤を削って作られたライオンの体と人の顔をもつ彫像です。大地と一体なので持ち運びはできません。全長72m、最大高は20m、最大幅は14mと巨大です。地表に突き出た岩塊を頭部とし、頭部と一体の岩盤を削って体としています。スフィンクスを守る岩の塀も岩盤から作られています。
地理的特徴
ギザ台地の3基のピラミッドに併設する形で存在します。像は完全な東向きで、北緯30度の地に鎮座してまっすぐ東方を凝視しています。
建造年代と建造者
スフィンクスからの参道は第2ピラミッドに通じているため、第2ピラミッドの建造者と言われるカフラー(BC 2520年即位)が建造したとされます。
役目
ピラミッド施設の守護神です。
修復・改変
体躯に比べて顔が小さいのが不自然です。時期は不明ですが別の顔にしたようです。
3. 建造年の疑問
スフィンクスの基底部などには雨水による侵食の跡が無数にあります。スフィンクスを囲む岩も同様です。大洪水などの水による浸食とは異なるものです。このことから、乾燥して雨の少ない年代ではなく、一帯に豊かな雨が降っていた時代以前に建造されたとする説が支配的です。
4. ゼカリア・シッチンの説
言語学者で古代史家のゼカリア・シッチンの見解を簡単に紹介します。
ピラミッド建設の記念碑
大洪水で破壊されたメソポタミアの宇宙空港施設群に代わる新施設の一端を担う人工の山(ピラミッド)の完成を記念して作られたモニュメントです。体をライオンにしたのは建設当時が獅子座の時代だったからです。また真東を向いているのは、北緯30度の真北に宇宙空港があったからだとされます。ちなみに管制センターはエルサレムに設けられたようです。
顔の主はピラミッドの設計者
ピラミッドの設計者はニンギシュジッタ(エジプト名:トト)です。彼の父はエンキ(エジプト名:プタハ)です。父の異母妹のニンマーと共に父が人類を造り出すのを手伝いました。父と叔母の肋骨からある種のDNAを取り出し、アダムとイブに注入したようです。彼は知の点で特に優れたアヌンナキです。
ラーによる顔の改変
異腹の兄・マルドゥク(エジプト名:ラー)はニンギシュジッタ(エジプト名:トト)をエジプトから追放し、彼の痕跡を消すためスフィンクスの顔を自分の息子の顔に変えたようです。
5. まとめ
大洪水ですべてを失った神々には宇宙船誘導施設の完成は大きな喜びだったはずです。私も同じ思いを共有します。喜びと建設者への賛辞の証がスフィンクスです。
しかし、人類にはスフィンクスの謎は越えてならない線の1つです。正しくてもシッチン説が認められることはないでしょう。大洪水級の地球の危機が再び宇宙からもたらされるか、人類が核戦争などで滅亡の危機を迎えるなどして、見かねた神々の子孫が我々に知らせるまでは。