「ジンクス」という言葉の使い方は国によって違う!正しい用法とは?
さて、前回は「ジンクス」という言葉の由来と意味、そして日本では本来の意味とは異なって用いられていることも多いということをご紹介しました。ちょっと混乱してしまった方も多いと思います。
しかし、言葉は変化していくものです。辞書にも縁起の良いときも悪いときも用いると書かれているものもあるくらいですから、そんなにこだわる必要もないのかもしれませんね。
といいながらも使い方にもやもや感がある方もいらっしゃると思いますので今回は具体例をだしながら、正しい使い方をマスターしていきましょう。
どっちが正しい?!ジンクスの正しい使い方
1、A. 受験前にトンカツを食べると受験に勝つというジンクスがある。
B. 受験前にトンカツを食べると受験に勝てないというジンクスがある。
2、 A. 「赤いパンツをはいて試合にでるといいプレーができるというのが僕のジンクス」
B. 「3年目のジンクスが怖い(恋愛は3年目でダメになることが多い)」
それぞれどちらが正しい使い方かピンときたでしょうか?一見、全部正しいような気がしますが違いますよ。どちらともBが正解でAは「ジンクス」という言葉の使い方を間違えています。
それぞれ、「受験前にトンカツを食べなかったら受験に勝てないというジンクスがある。」「赤いパンツをはいて試合に出なかったらいいプレーができないというのが僕のジンクス」といいかえればオーケーになります。
ややこしいですよね。ゲン担ぎはわりとプラスのことに使うことが多いですから、逆の感じですね。
しかし、アメリカでの「ジンクス」の使い方はさらに異なります。
アメリカ版「ジンクス」の使い方
アメリカでは、「ジンクス(jinx)」は、もちろん不吉なものという意味のみで使われます。特に、何か言ったせいで不幸が訪れるというときに用いたりするようですよ。アメリカでは、「今まで順調に行き過ぎている=これから不幸が訪れるのではないか」という感覚があります。ですので、たとえば
「いやー、順調だね!これから最高の点数でるんじゃない?」
「おい!そんなこと言わないでくれよ。不運(ジンクス)になるだろ!」
みたいな言い方があります。
日本では吉凶は問題とされない
といろいろと使い方についてご紹介してきましたが、現在の日本では、ほぼ「ゲン担ぎ」と同じように使われています。それで、話が通じるようになっていますからこれからも、良いこと、悪いこと関係なく使われていくのかもしれません。言葉っておもしろいですね。