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秦の始皇帝と兵馬俑の謎~二千年の時を超えた世紀の大発見

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1987年、ユネスコの世界遺産に「秦始皇帝陵及び兵馬俑」という名称で登録されている、始皇帝陵とその近辺にある兵馬俑坑(兵士や馬をかたどった物品が出土した場所)は、世界中から観光客が訪れる、世界の中でも有数の遺構として有名です。近隣には博物館も併設されていて、そちらもあわせて多くの人々の注目を集めています。

これほどまでに人気があることの背景には、秦の始皇帝陵と兵馬俑坑が、未だ解明されていない謎を多く抱えていることがあります。

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20世紀最大の考古学的発見!

秦の始皇帝が活躍したのは紀元前ですから、今からおよそ2200年以上前であり、始皇帝陵はその時代に築かれたものであるとされています。

しかし、この遺構が発見されたのは比較的近年で、1974年頃に始皇帝陵のある中国の西安地方(西安から東に30キロメートルほど移動したところに始皇帝陵はあります)の地元の農民が、農作業に必要な井戸掘りに従事している時に偶然発見したとのことです。

発見時は、当然全貌や規模は不明であったのですが、おそらく発見した農民も想像できなかったような規模の遺構であることが後の調査で明らかになっていきました。このため始皇帝陵は、今では「20世紀最大の考古学的発見」のひとつに数えられています。

 

おびただしい数の兵士の人形が…

秦の始皇帝陵もさることながら、その周囲から発見された兵馬俑も、古代中国4000年のミステリーに思いをはせるのには十分な魅力や謎を含んでいるものでした。

兵馬俑が出土された坑は、始皇帝陵の周囲を囲むような形で3か所に存在し、現在のところおよそ8000体もの兵馬俑、つまり素焼きの土でできた兵士の人形や馬の人形が発見されています。

秦の始皇帝陵の大きさは、世界三大墳墓のひとつといわれているくらいの規模で、全長約350メートル、高さ約76メートル、体積にして約300万平方メートルもあります。

 

世界三大墳墓のひとつ始皇帝陵

ちなみに世界三大墳墓の残りのふたつは、日本の仁徳天皇陵と、エジプトのクフ王のピラミッドがあげられています。日本でも非常に有名な、大阪は堺市にある仁徳天皇陵の体積が約140万平方メートル、エジプトにあるクフ王のピラミッドが約260万平方メートルですから、始皇帝陵が墳墓としては世界最大級の規模を誇っていることは間違いのないところです。

兵馬俑が埋まっていた坑を含めると途方もない規模の墳墓であるといえそうなのですが、実は秦の始皇帝陵の謎の多くの部分を数多くの兵士の人形が眠っていた兵馬俑が担っているのです。

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カテゴリ: その他

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