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現代日本人にとっての輪廻転生。アニメ、漫画にも影響?

輪廻転生

「輪廻転生(りんねてんしょう)」には、遥か古代から現在の小部族社会に引き継がれて残る「再生型」、古代インド哲学に始まりインドの宗教や仏教に引き継がれた「輪廻型」、そして19世紀以降の欧米から始まる「リインカーネーション型」の3種類の類型があります。

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日本人の4割が輪廻転生を信じている

40ヵ国以上が参加して行われる世界的な調査プロジェクトである「国際社会調査プログラム(ISSP)」の2008年の調査によると、日本人の4割以上が輪廻転生をあると思うと回答しているそうです。

このような、輪廻転生を信じる人たちがとても高い割合でいる日本には、輪廻転生の3種類の類型の因子がすべて存在しているのだそうです。

 

 

3種類の輪廻転生の因子が揃っている日本人

他の記事で紹介した内容のまとめにもなってしまいますが、「再生型」の転生の考え方は日本の遥か古代縄文時代中期(約5500年〜4500年前)から、特に東日本を中心に日本人の死生観や心のなかにあって、それは現代の日本人にも受け継がれていると考えられます。

また、仏教の輪廻転生の考え方は奈良時代以降には日本で広まり、日本人のなかに定着し続けました。

欧米で始まった近代の「リインカーネーション型」は、明治時代以降に近代思想や心霊主義などとともに輸入され、現代の欧米型のスピリチュアルやニューエイジ思想は、日本人の持つ本来の輪廻転生の考え方と融合しているようにも思われます。

こう考えると、確かに日本人の輪廻転生を信じる心には、「再生型」「輪廻型」「リインカーネーション型」のすべての因子が揃っているようです。まさにあらゆる神や精霊がそのまま存在する、八百万の神のいる国ということでしょうか。

 

 

異世界転生物語と輪廻転生の関係性

最近のライトノベルやアニメ、マンガの題材に異世界転生ものが多く登場し、多くの読者を獲得しているのは、こういった事情と無縁ではないでしょう。

異世界転生のテーマや設定は、必ずしも死後に生き返る輪廻転生だけではありませんが、不慮の事故で死んだ魂が異世界に転生するにせよ、あるいは生きたまま異世界に転移するにせよ、ゲームの中のような世界やファンタジーの世界で異常なパワーで活躍するという物語には、現在のリアルな生とは異なる別の生への転生や転移を肯定的に楽しむという、日本人の独特な感性が働いているようにも思われます。

 

 

輪廻転生が科学的に証明される日は来るのか?

輪廻転生とは果たして実際にあり得るのか、それとも宗教やファンタジーのなかにしかないのか。それは現代においても、まだ誰にも確かな解答はありません。

最新の量子力学の研究では、意識は量子レベルのエネルギーで、意識は肉体とは別のものとして存在し死後も次の宿主のもとで活動するという説もあります。これは仏教の輪廻転生の考え方である、認識のエネルギーが輪廻のなかで転生するというものに近いのでしょうか。

量子力学といった現代科学での研究が進めば、いつの日か輪廻転生が現実のものとして証明される日が来るのかも知れません。

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