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ストーンヘンジの3つの建造時期

ストーンヘンジ

イギリスのソールズベリーは南ウィルトンシャーにあるストーンヘンジは、現在見ることができる独特の石柱群の形になるまで、非常に長い年月を要した、といわれていますが、建造にかかった期間は、実に約2000年なのだそうです。

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明確になっていない建造時期

ストーンヘンジは、世界が認める希少価値のある遺跡であり、近隣にある「エーヴベリーと関連する記念建造物群」とあわせて、世界遺産登録の対象となっています。
ストーンヘンジの建造は、構成する石の種類や柱の痕跡から、総工期2000年を大きく3つに分けた各時代で進められたもの、と考えられています。

しかし、最初期であるストーンヘンジ1、次の時代であるストーンヘンジ2共に、確固たる歴史的証拠が見つかっていないため、建造時期は推論の域を超えていない、とのことです。

 

 

ストーンヘンジ3に登場する大トリリトン

紀元前第三千年紀の末期からは、ストーンヘンジ3と呼ばれる建造時期が始まります。
この時期は、前の時期で使われていたというウェールズから運ばれてきた石(諸説あり、もっと後年に使われた、とも言われています)を使わず、ストーンヘンジからおよそ40キロメートル北に存在しているマルボロー・ダウンズから産出された石を使用しています。

大砂石と呼ばれるこの時代の石は、前時期にはない方法で接続されているのが特徴です。
単に石を重ねているだけではなく、直立した状態で、上下の幅を(おそらく意識的に)変えていたり、横に渡してある石が、微妙に湾曲していたりします。

この形の差は、材質の変化に応じたものであるとも解釈できますが、加工技術が進んだため、接続方法が巧みになった可能性もあります。
この時代のストーンヘンジは、前時期のストーンヘンジよりも大きいこともあって、大トリリトンと呼ばれています。

 

 

重さ50トンもの環状列石

大トリリトンは、ストーンヘンジが構成する円陣の中に、建造当時は5つあったと推測されていますが、現在では1つしか残っていません。
現存する大トリリトンの高さは約6.7メートル、さらに地下に埋まっている部分の2.4メートルを加味すると、実に10メートル足らずの大きな石であることがわかっています。

ストーンヘンジ3は、ストーンヘンジ1および2との比較においても判明していない部分が多く、紀元前2400年から2100年に大トリリトンが建造された後のストーンヘンジ3は、あまり積極的な増設がなされなかったり、増設された痕跡はあっても、作りがやや粗雑なこともあって、現代にまでその姿を残していません。

しかし、石の材質や一緒に出土した石以外の物品から、紀元前2200年から紀元前1930年頃に建てられたもの、と考えられています。
その後も増設や倒壊を繰り返し、紀元前1600年頃にストーンヘンジは、遺構として一旦放棄されることになりました。
それから数千年経て、今の姿で現存しているのです。

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