> >

ストーンヘンジの建造時期。最初は木柱で建造されていた?

ストーンヘンジ

イギリスが存在しているグレートブリテン島の南西に、かつてイギリスの産業革命を支えるほどの石炭産出量を誇った、ウェールズという国があります。

英国は、ユナイテッドキングダム(略語ではUK)を総称した呼ばれ方なのですが、厳密には、英国の中には4つの「国」が存在し(イングランド王国・ウェールズ王国・スコットランド王国・アイルランド王国)、ウェールズはそのひとつです。

イギリスのソールズベリーにあるストーンヘンジという巨大環状列石は、数千年という歳月をかけて完成したものである、といわれているのですが、建造の歴史の中には、ウェールズが関連しています。

スポンサードリンク

 

 

最初は石ではなく木柱だった?

最初期のストーンヘンジの痕跡は、「数千年前のものである」といわれているのですが、建造途中である紀元前3100年頃以前の歴史的確証は、現時点では得られていないようです。

17世紀頃、当時の古美術商によって発見されたとされる、初期のストーンヘンジの痕跡である柱穴(発見者の名前にちなんでオーブリーホールと呼ばれています)からは、柱そのものは発見されていませんので、この時期のストーンヘンジの状況は、あくまでも推論である、という見方が一般的です。

その後、もっと後の時代に作られたものと思われる柱穴がいくつも発見されていますが、オーブリーホールよりも小さく、間隔も不規則なものでした。
この柱穴は、当時の火葬場の後であったのではないか、といわれています。

 

 

ウェールズから石が運ばれてきた?

ここまでの時代は「ストーンヘンジ1期」および「ストーンヘンジ2期」と呼ばれる時代で、時代が進んで紀元前2600年頃以降は、木の柱を立てるための柱穴の痕跡は見られなくなり、いよいよ現存しているストーンヘンジの原型が作られていく時代である「ストーンヘンジ3期」に入っていきます。

現在の遺跡の中央に位置していて、QホールまたはRホールと呼ばれている、同心円状にある三日月型の穴と、その上に置かれた40個あまりの石(学説では「当初は80個程度の石が立てられていたはず」とされています)は、ストーンヘンジのあるソールズベリーから遠く離れたウェールズから運ばれてきたもの、といわれていますが、石の産地の根拠に加えて、「ストーンヘンジ3期に作られた」という証拠が残っていないため、穴の上におかれている、ブルーストーンと呼ばれる起立した石が、本当にウェールズから運ばれてきたものなのか否かも、確証がない状況です。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

Comments are closed.