> >

ウェールズの奇跡、ストーンヘンジが作られた時代

ストーンヘンジ

イギリスはロンドンの鉄道のひとつであるナショナル・レールの、ウォータールー駅から1時間半のところに、ソールズベリーという駅があります。
そこからイギリスではおなじみの二階建てバスに乗って約40分、日本では簡単にはお目にかかれないような、広い平原の中に、ストーンヘンジは存在しています。

スポンサードリンク

 

 

部分的に建造されたストーンヘンジ

近隣の遺跡と共に、1986年にユネスコ世界遺産として登録されているストーンヘンジですが、イギリスの国家遺産にも指定されていて、ナショナル・トラストという団体が管理しています。

ストーンヘンジは、いかにも年季の入った巨石が多数積み重ねらていたり、その周囲を巨石が円状にぐるっと囲んでいる、といった独特の外観から、非常に古い時代に作られたものであることが類推できますが、今のストーンヘンジの全貌が建造されるに至るまでの長い年月は、いくつかの時代に分けられて、それぞれのパーツが、部分的に建造されてきたもの、といわれています。

 

 

建造時期は大きく3つに分けられる

ストーンヘンジが建造され、今の姿に至るまでには、実に数千年という年月がかかっている、とされていますが、この場所に最初に何らかの建造物が作られたのは、なんと中石器時代にあたる紀元前8000年頃にまで遡ることができる、とされています。
この根拠は、近年になってある考古学者が、観光用駐車場の下から大きな柱穴を発見したことに由来します。

考古学者の分析によれば、この柱穴には現在では木や柱は朽ち果てて存在しませんが、もともとは4本ないし5本の木製の柱が立てられており(いくつかの柱は天然木であった、という説もあります)、ストーンヘンジが儀礼場のような位置付けをされていた可能性が指摘されています。
類似した構成の遺跡は、スカンジナビアでも見つかっていますので、何らかの目的を持って、人為的に設定された場所であった可能性が高い、とのことです。

 

 

ストーンヘンジに向かう道の遺跡も発見された

時代は移り、中石器時代の4000年後にあたる新石器時代には、ストーンヘンジの北600キロメートルの場所で新たに発見されたカーサスの遺跡(「古代の谷」と呼ばれています)が建造されたと考えられていますが、この遺跡は、ストーンヘンジで開催される儀式に参列するために集まる人々が作る、行列が通るための道であったのではないか、といわれています。

ソールズベリー平原は、大昔は森で覆われていたものの、新石器時代の初期の農業の開始に伴って開拓され、儀式を執り行う場所、つまりストーンヘンジと、そこで開催される祭りや儀礼のようなものに参拝する人々が通る道、カーサスの遺跡にあたるものが作られた、と考えられています。

このエントリーをはてなブックマークに追加


スポンサードリンク
スポンサードリンク

Comments are closed.