「見えないエネルギー」気功では「気」と呼び、ヨーガでは「プラーナ」と呼ぶ
こうして見えないエネルギーへと再び戻ります。気功ではそれを「気」と呼び、ヨーガでは「プラーナ」と呼びます。
気功にしてもヨーガにしても、その歴史は深く、紀元前まで遡ると云われています。これらは、見えないエネルギーをなんとかコントロールして、活用しようとする心の科学の結晶と考えられます。
運動によってエネルギーをコントロールしようとしたのが、気功でいうところの太極拳、ヨーガでいうところのハタ・ヨーガ(現在、日本で一般的に知られているヨーガ)です。
これらは、身体を緩やかに動かすことでエネルギーを調整しようとする作業です。 また、このエネルギーを健康に役立てようと試みた分野もあります。
気功を基本にしてできたタッチセラピスト、エネルギーの分析を重ね、それを医学にまで発達させたのがアーユルヴェーダ―です。
その他にも、よくヒーラーと呼ばれる人々が手かざしをしますが、あれはエネルギーを放射していると思われます。また、オーラを見ている人はエネルギーを見ているのです。日本でもよく知られている風水は、自然界にあるエネルギーを観察し、様々な状況を読み解く技術です。
さらに超能力者と呼ばれる人の多くは、このエネルギーを集め、コントロールすることによって奇跡を演じたのでしょう。
こうして簡単に述べただけでも、興味深いものから眉唾物(疑わしいもの)までいろいろあります。まさしく、何でも有りの状況です。このような中で、確信がないまま見えない世界の話を鵜呑みにすることが、いかに危険なことか明白でしょう。
私達は経験するしかありません。どんなに饒舌に見えない世界のことを話す者がいたとしても、あるいは奇跡的な超能力者がいたとしても、私達が体験し理解しえないものは信じるべきではないのです。心底、確信できないならば最初から止めておくべきでしょう。
海外がどんなに素晴らしい場所か、それを人から聞かされるのは良いでしょう。さらに良いのは、実際に行ってみることです。ジェットコースターが、いかにハラハラドキドキするものか想像することはできるでしょう。ただし本当にハラハラドキドキするのかは、乗ってみなければ分かりません。泳ぎ方の講習を机のうえで何日も受けたところで、それで泳ぐことが上手くなるとは限りません。実際に泳いでみるに限ります。
百聞は一見に如かず…闇雲に信じることも、ただ文句ばかりを言う批評家も、スタートラインにすら立っていません。もし、本当に目に見えないエネルギーの門を叩きたいなら、太極拳なりヨーガを実践することをお薦めします。教室に通わなくても、DVDや本での独学でも十分なのです。