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アメリカ、ヨーロッパ、アジアの風水~世界に広がった風水の思想

トイレ
 
風水の思想は、3000年以上も前に中国で生まれた。現在の日本の風水は、中国風水をベースに日本独自に発展させたものである。

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住環境を整えより良い暮らしを求める風水の思想は多くの人に受け入れられ、世界に広まっていった。

 

1・ アメリカの風水

風水は、英語でfeng shui(フェン・シュイ)と呼ばれ、Chinese Geomancy(パターン占い)と訳される。パターン占いとは、砂や石を地面に投げ出来た形を解釈する占いなので、実際の風水とは意味合いが少し違う。

アメリカでの風水の歴史は浅いが、非常に人気がある。日本の風水のような本命卦や吉凶方位というよりは、気のエネルギーの流れを重視し、住環境を良くする風水の手法を気軽にインテリアに取り入れている。また、多くの企業が、自社ビルの設計、建築に風水を取り入れ、実際に効果をあげているという。マイクロソフトの本社が、風水にもとづいて設計されていることは有名である。

アメリカに風水が広まった理由の一つとして、アジア系の移民の増加が考えられる。

 

2・ ヨーロッパ風水

ヨーロッパで人気のバグア風水は、ヨーロッパに移住した中国人が風水をヨーロッパ風にアレンジしたものだと言われる。住まいを9つのエリアに分け、金運、恋愛運などの項目をバグアマップに沿ってあてはめるだけというシンプルな手法で、日本でもヨーロッパ風水として注目されている。デトックスで不要なものを処分し、自分が今住んでいる空間を暮らしよく、見た目も素敵に変えていくという考えは、少し前に流行った断捨離に通じるものがある。

 

3・ インド風水

インドには、およそ6000年の歴史を持つヴァストゥシャーストラという風水がある。中国風水よりも遥かに古い時代から存在しており、アジア諸国に大きな影響を与えたと考えられている。中国風水の起源となったのではないかと考えられるが、はっきりとした証拠はない。

ヴァストゥには、地・火・空・水・風という5つの要素があり、プラスとマイナスのエネルギーという概念も持つ。陰陽思想や五行思想の基礎は、インドにあったのかもしれない。ヴァストゥは北東の方位を最も重要と考え、大切にする。

 

4・ 風水王国シンガポール

中国系移民の多いシンガポールでは、街中のありとあらゆる建物が風水にもとづいて建てられている。家の外に向けて八卦鏡を飾ったり、水槽や観葉植物で悪い気の流れを断つ工夫を多くの家庭で取り入れている。商業施設はたくさんの客が訪れるように、ホテルは部屋がいつも埋まるようにと、設計から配置、色使いまで、あらゆる場所に風水を取り入れている。

縁起がよいとされる数字を施設に取り入れる手法も人気で、壁面に巨大な13のもじが現れるホテルまであると言う。経済発展著しいシンガポールでは、風水の様々な手法を取り入れた奇抜なデザインのビルがどんどん建てられている。

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