盛り塩のやりすぎは逆効果?盛り塩と風水
風水の解説書に「こうすると良い」と、おまじないのように書かれていることの一部は、かなり古い時代からの風習の「なごり」である場合があるようです。
時代が変わっていることを意識せず、そのまま実行してしまうと、思わぬ災難を招いてしまうことがあるみたいなので、注意してくださいね。
トイレに盛り塩はよく言われている風水ですが、こんな例もあります
トイレを清めようとして塩を盛ったら、それ以降、家族が災難に巻き込まれるようになってしまった、なんて話を聞いたことがあります。
トイレはその昔、汲み取り式でした。
トイレを浄化させるためには、臭いを何とかしなければなりません。
底の方から漂ってくる汚臭は、水分とともに上昇してきますから、これを散乱させないようにするためには、「塩」の力が必要でした。
水蒸気を招き寄せ、臭いをそこに留めようという目的があったからこそ、そこに塩を盛る必要性があったのです。
風水的にトイレに盛り塩がNGな理由
ただ、時代は進化を遂げ、トイレは水洗式が通常になりました。
洋式であれば便器にはちゃんとフタもついていますし、掃除を怠りさえしなければ、普通の家庭内において、トイレ内が異臭で満たされるということはありません。
つまり、特に何もしなくても、トイレは清潔に保たれているのです。
それにも関わらず、水を吸い寄せるような「塩」を盛ってしまうことで、家主は、呼び寄せる必要の無い水を、漏れ出させてしまっていたのかも知れません。
風水の実践には本質を見抜く努力も必要
福を招こうという気持ちで、風水の慣わしに従う気持ちは大切ですが、本質を無視して、時代にそぐわないようなこと、理に叶っていないようなことをやってしまうと本末転倒になってしまう場合があります。
気をつけないといけませんね。
商売繁盛のための盛り塩。本来の意味とは?
「塩」と言えば、お客さんを招き寄せたいという気持ちから、玄関に塩を盛っているお店などをよく見かけます。
商売繁盛と場を清めるという意味で盛り塩をする場合が多いようですが、、古くはきちんとした理屈があってそうしていたようです。
古代中国においては、皇帝が一晩を供にする女性を選ぶ際、自らの乗っている牛車が足を止めた家に泊まるという風習があったそうです。
牛が舐めたがる塩を盛っておくことで、女達はなんとか自分の家の前に皇帝を呼び寄せようとしたのだとか…。
牛車に乗る人が皆無となった現代でも、門の前に塩を盛っておく風習だけが残っているというのは、考えてみればすごいことです。
ただ、化学的な理屈はなくても、塩を盛っていれば、風水や伝統を重んじていることをアピールすることはできそうです。
そういう意味では、やはり「塩」を盛っておくと、商売が繁盛するという理屈は、当たらずしも遠からずなのかもしれません。