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金縛りのあとの爆発音、風が吹いていないのに揺れる電灯…あれは何?

不思議体験

 

もう、30年以上も前の話になる。

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よくラジオを聞いていました

当時、中学生だった私は、地元局の深夜のラジオ放送を聴きながら、いつの間にか眠ってしまうことが何度かあった。
番組のパーソナリティはといえば、1度だけ全国で売れたことのあるという地元出身の元フォークシンガーと、その地元の局の女性アナウンサーであったと記憶している。
今にして思えば、さして面白い内容でもなかったかもしれない。
ラジオも、小学生の時に粗大ゴミ置き場から拾ってきたもので、天板の部分も取れてしまい、中の部品が見え隠れするような据え置き型のごついものであった。

 

突然途絶えたラジオの音

その日も、いつものように布団に入って、取るに足りない話で盛り上がっているパーソナリティと局アナの声がラジオから聴こえていた。
天井には、常夜灯と呼ばれる肌色の小さな灯りが1つだけである。

 
……と、一瞬の後、ラジオの音声が急に途絶えた。

 
不審に思い、ヴォリュームのつまみを調節しようと布団から右腕を出そうとするが、右腕が動かない。
気がつけば、目玉だけは動くものの、そのほかは指一本動かせなかった。
金縛りだとわかった。
そして、同時に怖くなった。
布団にもぐろうにも、身体はいうことをきかない。
どうしよう、どうしようと焦っているときに、今度は部屋で唯一点いていた常夜灯がフッと消えた。
当然のことながら、金縛りになっている私には消すことなど不可能である。
真っ暗な中で、焦燥感が徐々にいやな緊張を伴ってきた私は、動かない身体にもがきながら、どうすることもできず、目玉だけを動かしていたのだろう。

 

突然大きな音が

時間がどれくらい経ったかは、覚えていない。

 
 突然、パーーーーン! という破裂音のような音がしたかと思うと、常夜灯が点き、ラジオの音も元の通り聞こえてきた。
が、私は動けずに天井を見ていた。
見ているその先で常夜灯が大きく揺れている。
正確に言えば、常夜灯がついている照明器具だけが、風や地震もないのに、ゆっくりと弧を描いている。
さらには、揺れている照明の中で人の両足が、一瞬だけではあるものの、私の目を捉えた。

 
身体が動かせるようになったことに気づいた私は、恐怖のあまり、布団にもぐりこんだのを覚えている。
翌朝、家族にこの話をしても、「夢でも見たんでしょう?」と取り合ってもらえなかった。

 
現在は、その家は老朽化のため、取り壊されて建て替えられている。
部屋の間取りなどは変わっているが、今でもほぼ同じ位置に寝ている。

 
それっきりの出来事で、二度と同じようなことは起きていない。

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カテゴリ: 不思議な体験談

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