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亡くなった父が家族と一緒に来ていた。何も知らないはずの女将さんが見た父の姿

不思議体験

 

私の父は、明るい人で、みんなとわいわい楽しくやることが大好きな人でした。
毎週休みになると友達と飲みに出かけたり、家族と食事に出かけたりと、人の集まるところが大好きでした。

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父の突然の入院

いつも家族とも友達ともよく行く小料理屋さんがあって、父は、そこのお店のカウンターの一番端に座るのが定番でした。
私が小学校6年生のある日、学校から帰ってくると母が泣いていて、親戚のおじさんやおばさんが集まっていました。
何があったのかと子供ながらに心配で話を聞いてみると、先日受けた健康診断で、父の体に悪いところが見つかり入院しないといけないということでした。

 
これだけの大人が集まっていて、話し合いをしていることを見ると、ただの入院ではないことがわかりました。
母に問い詰めてみると、父の病気は胃がんでした。
今とは違って、胃がんでさえもお腹を開腹し、大掛かりな手術が一般的な時代でした。

 
しかも医学も発達途上の時代ですから、そう簡単にたかが胃がんとは思えず、また告知もまだまだ行われていない時代でしたので、大変な病気に父は罹患してしまった、なのに父本人は、自分の病気を知らないままで余計な不安と恐怖が家族を襲っていました。

 

 

早速手術を受けた父

しかし、迷う間もなく胃がんの手術を受けることになりました。
インターネットもない時代ですから、本当に父は不安だったと思います。
何もわからないままに手術を受け、それを悪性腫瘍だとも知らされないまま。
幸い、何とか胃がんは取り除かれました。

 
また穏やかな日が家族に戻り、いつもの楽しい生活が戻りました。
相変わらず自分の本当の病気を知らなかった父は、悪いところを治したので、もうすっかり元気になった!と以前より活発に家族や友人を連れ、あちらこちらに遊びに行くようになりました。

 
本当に明るく、人付き合いの良い人でした。
そして相変わらず、どこに行っても最後は行く小料理屋さんへも通い、端っこのお気に入りの席でお酒を飲み、楽しく過ごしていました。

 

 

転移していることがわかりました

しかし、そんな楽しい生活もつかの間で、ガンは再発し、今度は脊椎、肺への転移が認められ、まだまだ若く働き盛りだった父でしたから、進行が早く、今度は、手術をしても助からないかもしれないとお医者さんからは言われました。
それでもどうしても助かって欲しく、家族は手術を希望し手術をしていただきましたが、家族の願いも虚しく5年間の闘病生活を経て、父は召されてしまいました。

 
自分の病気や死期も知らされず、きっと父も無念だった事でしょう・・・。

 

 

家族そろってあの小料理屋さんへ行きました

家族が悲しみを堪え、父の法要を終えた頃。父が大好きだったあの小料理屋さんへ残された家族で行ってみました。
久しぶりの女将さんがいつものようにニコニコ迎えてくれました。

 
父を含め5人家族だった我が家です。
父抜きで訪れたその日もお箸とお皿を五膳用意されたので、父が亡くなったことを説明すると女将さんが、悲鳴のような声をあげられました。
今、私達家族の一番最後に確かに父が入って来て、いつもと同じ端っこの席に着いたというのです。
見間違いでも何でもなく確かに居たと・・・・。

 
私達には見えなかったのだけど、こんなことって本当にあるのでしょうか・・・。
私の若い頃の驚きの体験でした。

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カテゴリ: 不思議な体験談

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