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右に行けばアルバイト、左に行けば?引き寄せられるように祖父の臨終の場へ

不思議体験

 

19歳の時に、病院で祖父が亡くなった日の出来事です。

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大好きな祖父でした

母方の祖父で、私が小さい時から遊びに行くと必ずおこずかいをくれたり、アイスを買ってくれたりで、厳格な父を持つ私にとってはたくさん遊んでくれる大好きな祖父でした。

 
祖父は末期の胃ガンで入院しており、自宅に戻ったり、入院したり、を繰り返していました。夏休みに入ってからは「もう長くない」と言われており、数週間入院していました。なので母や私は、自分の仕事が休みの日にはお見舞いに行っていました。

 

 

突然祖父にとても会いたくなりました

当時、私はアルバイトを掛け持ちしていました。自転車を走らせて1時間かかるとんかつ屋で10時~14時まで、そして自宅近くまで戻り、15時半~19時まで事務のアルバイトをしていました。
その日は8月8日でとてつもなく暑い日でした。いつものようにとんかつ屋でのアルバイトを終え、自転車で自宅近くまで戻る途中に、なぜか無性に祖父に会いたくなったのです。

 
ですが、この後15時半からアルバイトがあるので、もちろんお見舞いに行くつもりはなく、次の休みにお見舞いに行こう、と思いながら自転車を走らせていました。

 

 

アルバイトがあるのに、ハンドルは左へと切られました

帰りは大きな国道をまっすぐ進むのですが、途中二差路があります。家の方へ帰るのは右なりの道、次のアルバイト先も右なりの道です。そして祖父の病院があるのは左なりの道です。

 
私はもちろん右なりの道へ進もうとしていたのですが、なぜかその二差路でハンドルを左方向へ切ったのです。なんの意図もなく、なにも考えていませんでした。

 
アルバイトはどうするつもりだったのでしょうか。自分のことなのに、わかりません。
そのまま左方向へ病院まで自転車を漕いでいる途中、母から電話(当時はPHSでした)がかかってきました。
「おじいちゃんが危篤だから、来れるなら来て」と。

 

 

すぐに病室へかけつけました

私はそのまま走っている道を急ぎ、病院に着き、祖父の病室へ入ってみると、祖父はもう意識はなく、医師から心臓マッサージを施されていました。
私が来るけっこう前から心臓マッサージをしていたようで、心拍数の上がらない祖父を見て祖母が「もういいです…」と小さな声を出して言いました。

 
担当の医師は心臓マッサージの手を止めて時計を確認し、「ご臨終です」と言いました。
こうして私は祖父の死に目に会うことができたのです。
後で母にこのことを話してみると「おじいちゃんが呼んだのね」と言いました。
今でも、私がなぜあの二差路を左へ進んだのかわかりません。左に行かなければ祖父の死に目には会えなかった、と考えると、本当に祖父は私を呼んでくれたのでしょうか。

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カテゴリ: 不思議な体験談

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